採用調査に意味はある?探偵や興信所を使用するメリットを解説

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「採用調査」とは、採用のミスマッチを防ぐ、危険分子になりえる人物を採用しないようにする、などの目的を達成するための調査です。

日本でも、探偵や興信所に依頼して採用調査を実施することができます。しかし、採用調査の利用率が高い諸外国と比べて、日本は採用調査があまり推奨されておらず、結果として経歴詐欺や職務放棄が横行しています。決して一般的とは言えない日本の「採用調査」ですが、どういったケースで実施する意味があり、威力を発揮するのか、改めて考察してみました。

探偵や興信所等の採用調査では、大きく分けて二つの判断を行います。一つ目が、能力を証明する資格の有無など「要件」の判断。二つ目が、その人物の実際の能力や評判など、「適性」の判断です。

候補者の「要件」の判断

要件の判断における「要件」とは、主に下記の二点を差します。

  • 最低限の仕事上必要な資格要件のチェック
  • 過去のネガテイブな履歴(犯罪、訴訟、破産等のトラブル)

わかりやすい例で説明をすると、車の運転をするには、自動車の運転免許を持っている必要があります。どんなに運転が「下手」な人でも運転免許があれば運転はできますし、逆を言えばどんなに運転が「上手」でも、運転免許がなければ車の運転はできません。

日本で自動車の運転免許を取るには、「年齢が16歳以上」「一定以上の視力がある」「実技試験やペーパー試験に合格する」「日本国籍、あるいは日本滞在のビザを有している」などが要件になります。また、免許取得者でも、違反や事故で免許取り消しとなった場合は、取り消しから1年間は再取得できません。その為、運転免許センターでは、資格喪失から1年経過しているかの適性を確認します。

クレジットカードの場合、支払い滞納や破産などでブラックリスト入りをしてしまうと、7年間は新たにクレジットカードを作成することができません。過去にネガティブな記録があれば、一定期間活動が制限されるということです。探偵業者でも、日本で探偵業の登録をする際、過去5年以内に犯歴がないことや、過去5年以内に暴力団員でなかったこと、被保証人でないこと、などといった資格要件があります。

このように、実際の能力とは関係なく、そもそも職務を行うための条件を満たしているか、というのが「要件」の判断になります。

候補者の「適性」の判断

仕事においては、「資格」といっても名ばかりで誰でもできる簡単な仕事もある一方、資格制度はないけれど、ある特定の能力や適性がないとできない仕事もたくさんあります。探偵や興信所の採用チェックでは、適性や能力の確認も行います。適性については、以下の確認が望まれます。

  • 学歴、資格等の確認
  • 職務を実行する能力の有無
  • 健康上の問題の有無(アル中、薬中、精神疾患、持病等)

能力については、学歴や資格がある程度、その人物の能力を証明する材料にはなります。ただし、学歴や資格等では計測できない能力も、世の中にはたくさんあります。そのため、探偵や興信所の採用調査では、過去の職場の同僚へ取材し、人物評価のコメントを取得する方法があります。この方法で、被取材者が、バイアスのないコメントを行ってくれれば、対象者の適性や能力について実情がわかります。

たとえば、ストリートファイトで100戦無敗の挑戦者が、ストリートファイトの挑戦を申し込んできたとします。挑戦者がいう「ストリートファイト」とはどんなものであったのか、私達はわかりません。挑戦者の知人に、挑戦者についてのコメントを取れば、おそらく真相がはっきりします。弱い相手ばかりを選んで戦って100戦無敗なのか、最強の相手とだけ戦ってそうだったのか、あるいは、そう申告しているだけで実際は10戦しか戦ったことがないのか。要するに、知人や関係者の証言を得られれば、自己申告の情報が本当かどうかの実情がわかるというわけです。

それと同様、過去の同僚や知人に聞けば、過去のネガティブ素行についても、過去の職場での能力についてもよくわかるはずです。ただし、個人情報保護が厳格化した昨今、過去の職場でコメントが得られる可能性が低下しています。また、第三者に人物評価を語ると、本人に通知され、正直なコメントをもらえない危険性もあります。ただし、対象者が深刻な悪事を働いていた場合など、倫理的な問題がある場合は、第三者としても個人情報の保護より問題人物について警告したい心理が上回り、情報が入る可能性が高まります。

社内面接で確認したい項目は

探偵や興信所に採用調査を発注しても、その結果だけで安心することはできません。外部の素行調査は、人材品質の確認メニューのひとつに過ぎません。最適な人物の採用を行うためには、外部の採用調査では足りない部分を、社内面接時のテストの工夫や、採用広告媒体の種類、給与や待遇等の採用条件で補う必要があります。以下では、外部の調査では明らかにすることが難しいため、社内面接で確認して欲しい項目を紹介します。

1.自発性

手取り足取り、誰かから教えてもらうことを期待して、指示を待っているだけの人材は困ります。とりわけ零細企業では、自発性のある人材でないと、その人材が組織の癌となって、会社を破滅させる危険性があります。逆に、自発性の強い人材は、普通の人材の数人分に匹敵する働きをします。

2.応用力

競合のないブルーオーシャンのジャンルのサービスを打ち出せれば、その会社は発展します。その代わり、前例もマニュアルも何もないところから、サービスを構築していかなければなりません。問題解決能力や応用力が高い人材がこういうときに力を発揮します。

3.不安への耐性

安定志向過ぎて、先が不安だと働けないというような人は、中小企業にはあまり適していません。小さな会社程、将来への安定性に欠けます。しかし、失敗を恐れず何でもチャレンジしていかないと、サバイバルできません。ある程度、不安への耐性を持ってもらえないと、戦力になりにくいのが実情でしょう。

面接で適性を見抜く方法

具体的な問題を提示する

具体的に適性や能力を確認する為には、面接時にテストをするのが効果的です。

例えば、会社内で問題となっている具体的な課題の解決方法を質問し、その解決策を15分以内に回答させます。たとえば、調査会社の面接で、採用調査の依頼案件で、前の職場の同僚から正直なコメントを取るにはどうすればいいか? これを15分以内に回答させます。

簡単な解決策がなく、悩んでいる問題ですから、正解が答えられなくて当然です。正解を答えさせるのではなく、限定された時間というストレスの中で、自発性や応用力を発揮できるかを確認したいわけです。

思考力とコミュニケーションスキルを分けて考える

また、表面的な話し方のスムーズさとも関係なく、思考力のテストとなります。語り方がソフトで、プレゼンテーションがうまいだけの人物は、第一印象はいいですが、業務の中で戦力になるかは未知数です。特に、英語等の外国語を使用する場面では、言葉が流暢なだけで、圧倒され、人材を過大評価してしまう場合がありあす。ただし、実際には、言葉は上手でも、思考力に問題があり、効率の良い業務ができない人材がいます。表面的な言語能力だけでは、人材の総合力はわかりません。

そういったことも念頭に置いて、面接時のテストを工夫することが得策です。

外部の経歴チェックとの使い分け

以上で見てきた通り、探偵や興信所の調査では、資格要件や適性に問題がないかを確認することができます。一方、社内での実際の能力を測るには、独自の面接試験等を用意して、確認する方が有効です。すべての採用調査を外部の探偵業社のみに頼って、ワンストップに終わらせることはできません。確認の目的と、利用可能な方法の特徴を理解して、最善のコーディネートをしていく必要があります。

採用調査を専門に取り扱っている探偵や興信所では、経歴チェックに関し、独自の情報ルートや確認方法のスキルが蓄積されています。候補者の適正を確認する経歴チェックでは、探偵や興信所のサービスを利用する方が、効果的な場合があります。

プロの採用調査なら、Japan PIをご検討ください

「この会社に頼めば、絶対に安心」という探偵や興信所は、残念ながら存在しません。プロの採用調査が使用できるスキルセットには「聞き込み」や「データベースの捜索」といった項目がありますが、実際の業務における適性は別に確認する必要があります。

Japan PIでは、実務における適性の確認方法についても、我々の調査では明らかにならない部分を率直に共有しつつ、トータルで適切な人材の採用ができるようにサポートさせていただきます。

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