個人デューデリジェンス|経営者・役員・取引先キーパーソンの経歴・信用調査
by Japan PI
個人デューデリジェンスとは
個人デューデリジェンスの概要
個人デューデリジェンスとは、取締役・執行役員・監査役、あるいは新たに招聘する経営幹部について、経歴・学歴・職歴の真正性、過去の関与法人とその顛末、訴訟・破産・行政処分の履歴、レピュテーション、そして反社会的勢力を含む要注意人物との交際関係を検証する調査です。海外では Executive Due Diligence / Reputational Due Diligence と呼ばれ、M&A、出資、経営陣招聘、社外取締役選任の場面で標準的なプロセスとして定着しています。
日本では、企業の信用は「法人」に紐づけて評価されがちです。しかし実際にリスクを生むのは「人」です。粉飾、横領、利益相反、反社会的勢力との癒着——いずれも、法人ではなく個人の意思決定から生まれます。
日本は個人情報保護法制と戸籍・住民票制度の運用により、欧米に比べて個人情報へのアクセスが著しく制限されています。犯罪経歴証明書は限定的な目的でしか発行されず、信用情報への第三者アクセスもできません。この制約下で有意な結果を出すには、公開情報の徹底分析、閉鎖登記簿を含む登記の網羅的遡及、特殊データベースの活用、人的ヒアリングを組み合わせる技術が不可欠です。当社はこの領域を30年以上にわたり専門としてきました。
具体的な調査内容
- 経歴・学歴・資格の真正性検証(国内・海外)
- 役員就任履歴の網羅調査(閉鎖登記簿を含む)と関与法人の顛末追跡
- 訴訟・破産・行政処分・差押えの履歴調査
- メディア・ネガティブ情報調査(削除済み記事・過去記事アーカイブを含む)
- 反社会的勢力・要注意人物との関係性調査
- 利益相反・競業関係・実質的支配法人の有無の確認
- 英文レポート(Executive Profile Report)の作成
よくあるお悩み
このようなお悩みはありませんか?
経歴に説明のつかない空白がある
招聘予定のCEO・CFO候補の経歴書に、確認できない期間がある。提示された学歴・職歴の裏付けを取りたい。
M&A・出資先の経営陣が読めない
対象会社の経営陣について、開示資料以外の情報を把握したい。デューデリジェンスの範囲に「人」が含まれていない。
ネットで検索しても何も出てこない
問題があると噂されるが、記事が削除されており確認できない。「出てこないこと」が安全の証明にならないと感じている。
利益相反の可能性がある
役員が競合他社や取引先の役員を兼任していないか、自己の法人を実質的に支配していないかを確認したい。
海外本社から要求されている
本社基準のバックグラウンドチェックを求められたが、日本の法令上どこまで実施可能か分からない。
選任の説明責任を果たしたい
社外取締役・監査役の選任、IPO準備における役員の適格性について、第三者による確認記録を残したい。
調査会社を活用する最大のメリット
「削除された過去」「登記から消えた過去」に到達できる
問題のある人物ほど、痕跡を消します。ネガティブ報道の記事は削除依頼によりオンラインから消え、不祥事のあった法人の役員からは辞任して名前が消え、しかし実質的支配者としては背後に残り続ける——このパターンを、通常の検索やSNS調査で見抜くことはできません。
当社は、閉鎖登記簿および履歴事項の遡及、削除前の記事アーカイブ、新聞記事データベース、官報、そして約300万件の要注意人物データベースを用いて、消された痕跡を復元します。さらに、前職の関係者や業界内のヒアリングを通じ、書面には残らないレピュテーションを把握します。
「相当な注意を尽くした」ことの記録
- 第三者機関による調査報告書は、「選任にあたり相当な注意を尽くした」ことの記録として機能します。
- 万一その人物が問題を起こした場合、取締役会の善管注意義務が問われる場面において、この記録の有無は大きな意味を持ちます。
差別につながる調査項目はお受けしておりません。
本籍・出自、思想信条、宗教、家族構成、病歴等の項目については、いかなる場合もお受けしておりません。適法かつ倫理的な範囲でのみ調査を実施します。
主な調査サービス
主な調査サービス
01
経歴・学歴・資格の真正性検証
在籍確認、就任期間の突合、学位授与機関としての正当性(ディプロマミルでないか)の検証を含めて実施します。
02
役員就任履歴の網羅調査
現在および過去の役員就任を、閉鎖登記簿を含めて洗い出し、関与法人の顛末(破産・解散・行政処分)まで追跡します。
03
実質的支配者としての関与調査
登記上は役員でなくとも、実質的に支配している法人が存在しないかを検証します。不祥事後に「表から消えた」人物こそ要注意です。
04
訴訟・破産・行政処分の履歴調査
民事執行、破産、仮差押え、業法違反による行政処分の履歴を確認します。
05
メディア・ネガティブ情報調査
削除済み記事、新聞記事データベース、業界紙、海外メディアを含め、検索の第一層に出てこない情報を掘り起こします。
06
反社会的勢力との関係性調査
本人だけでなく、共同事業者・過去の共同役員まで含めて要注意人物データベースと照合します。
07
レピュテーション・人的ヒアリング
前職関係者、業界関係者への聴取により、書面に残らない評判・トラブル歴を把握します。
08
国際バックグラウンド調査
海外での経歴・訴訟・処分歴、および制裁リスト(OFAC等)・PEPsとの照合を、国際ネットワークを通じて実施します。
実績
調査事例
事例①
海外PEファンドによる経営幹部の就任前調査
事案の概要
米国のプライベート・エクイティ・ファンドが、投資先日本法人の代表者として招聘予定の人物について、就任前の調査を依頼されました。候補者の経歴書には、著名外資系企業での要職歴と海外MBAの記載がありました。
調査のポイント
「記載されている内容が正しいか」の検証と同等に重要なのが、「記載されていない期間に何があったか」の解明です。経歴詐称の多くは虚偽の追加ではなく、不都合な事実の省略という形をとります。
当社の調査対応
記載された職歴自体は概ね事実と確認されましたが、経歴書に記載のない期間に、候補者が代表を務めていた法人が存在し、当該法人が債務を残したまま事実上休眠状態にあることが閉鎖登記簿から判明しました。また、その法人の元役員に、証券取引法違反の逮捕歴がある人物が含まれていました。当社は、確認された事実と、確認できなかった事項(グレーとして残る領域)を明確に区別した英文レポートを提出。ファンドは追加インタビューを実施した上で、条件付きでの就任を決定し、モニタリング体制を整備しました。
事例②
合弁事業パートナーのキーパーソン調査
事案の概要
日本市場への参入を検討する欧州メーカーが、合弁パートナーとして提案された日本企業のオーナー経営者について、素性の確認を依頼しました。当該人物は業界内で「顔が広い」ことで知られていましたが、その人脈の内実は不明でした。
調査のポイント
「業界に顔が広い」という評判は、それ自体が調査対象です。誰と、どのような関係で繋がっているのか——その中身を確認しない限り、評判はリスクの裏返しになり得ます。
当社の調査対応
調査により、当該人物が登記上は役員に就任していないものの、実質的に支配している関連法人が複数存在すること、そのうち1社が過去に景品表示法違反で措置命令を受けていたことが判明しました。業界関係者へのヒアリングでは、支払い遅延に関する複数の証言が得られました。反社会的勢力との直接的な関係は確認されませんでしたが、過去の共同事業者に要注意人物データベースへの登録者が含まれていました。依頼者は合弁のスキームを見直し、資本参加ではなく業務提携から段階的に開始する方針に変更しました。
よくあるご質問
よくあるご質問(FAQ)
本人の同意なく調査しても法律上問題ありませんか?
当社は公安委員会に探偵業開始届を提出した届出業者であり、探偵業法および個人情報保護法をはじめとする関連法令の範囲内で調査を実施します。公開情報、登記情報、報道情報の収集・分析、および適法な手段によるヒアリングは、正当な業務目的の範囲で実施可能です。一方、差別につながる調査項目(出自、思想信条、病歴等)や、違法な手段による情報取得は一切お受けしておりません。なお、雇用目的の調査については、別途「採用調査」のページをご参照ください。
日本では犯罪歴を調べられないと聞きましたが、本当ですか?
事実です。日本において、第三者が個人の前科・前歴を公的に照会する手段はありません(犯罪経歴証明書は、本人が特定目的で申請する場合にのみ発行されます)。ただし、逮捕・起訴が報道された事案については、新聞記事データベースや削除前の記事アーカイブや刑事訴訟記録のデータベースから確認できる場合があります。また、要注意人物データベースへの登録の有無、民事訴訟・破産の履歴、行政処分歴については、別途の手法で確認が可能です。この制約と、その中で何ができるかを、事前に率直にご説明します。
調査は本人に気づかれますか?
原則として対象者に接触しない手法で調査を実施すれば、本人に調査事実が気づかれる懸念はありません。ただし、在籍確認や前職ヒアリングなど、性質上第三者への接触を伴う調査項目については、察知されるリスクを完全には排除できません。どの調査項目にどの程度のリスクがあるかを事前にご説明し、実施の可否をご判断いただきます。
どの程度の期間がかかりますか?
公開情報・登記・データベースを中心とした基本調査であれば1〜2週間、ヒアリングや海外調査を含む詳細調査では3〜5週間程度が目安です。M&Aのタイムラインに合わせた段階的な納品(一次所見の速報 → 最終報告書)にも対応しています。
何も出てこなかった場合はどうなりますか?
「ネガティブ情報が確認されなかった」ことも、意思決定にとって価値のある結果です。その場合も、どの範囲を、どの情報源で、どの手法により確認し、何が確認できなかったかを明記した報告書を提出します。「デューデリジェンス(調査を尽くした記録)」として、稟議・取締役会・監査対応にご活用いただけます。
海外での経歴も確認できますか?
可能です。WAD・CIIの国際ネットワークを始め、その他の提携先やデータ提供会社を通じ、現地の提携調査会社と連携します。国によっては犯罪記録、訴訟記録、クレジットヒストリーへのアクセスが日本より広く認められており、日本国内よりも詳細な確認が可能なケースもあります。
情報アクセスについて
日本における情報アクセスの制約について
海外クライアントからのご依頼で最も多いのが、「本国と同じ水準のバックグラウンドチェックを日本でも」というご要望です。しかし日本では、前科照会の不可、戸籍・住民票の第三者取得の制限、信用情報へのアクセス不可という、構造的な制約があります。
当社は、この「日本ではできないこと」を根拠条文とともに英文で説明し、その制約下で実施可能な調査スコープを定義した上で、本社の理解を得るプロセスをご支援します。制約を率直に開示することが、結果として最も誠実で有用な調査設計につながります。
また、逆に、日本のクライアントは、日本でのデータアクセスの制約が海外でも当然と考え、現地国で当然のデューデリジェンス手法を適切に実施しない傾向があります。当社はカルチャーギャップを補正し、海外での適切な調査手法のアドバイスまで行うことができます。
日英バイリンガル体制で対応
ご依頼までの流れ
ご依頼までの流れ
1
無料相談
電話やメールでご状況をお聞きします
2
見積もり
案件に応じた個別お見積りを提示します
3
ご契約
契約書・請求書を発行してご契約します
4
調査着手
調査対象の情報をもとに調査を開始します
5
最終報告
調査経過と結果を記録した報告書を提出します