採用候補者の前科や犯罪歴を調べる方法

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採用者の前科や犯罪歴を調べることは、前科がある人物の社会復帰を妨げる要因にもなるため、慎重に行う必要があります。ただし、採用者のポジション等によっては、社会的に容認される場合があります。前科や犯罪歴の調査が必要なケースを解説します。

なお、前職のリファレンスチェックやバックグラウンド調査など、採用調査全般のマニュアルはこちらの記事をご覧ください。

前科調査とは

前科調査とは、人事採用の際に候補者の犯罪履歴を確認することです。逮捕歴調査、犯罪歴調査とも言います。

前科調査を行う方法

前科や前歴などの情報源を管理しているのは、警察、裁判所、検察です。従って、これらのデータベースを調べる必要があります。

一般的に、前科や前歴などの犯罪歴情報のデータベースを管理しているのは、警察です。アメリカのように連邦制の国の場合、FBIが一元的に犯罪歴のデータベースを管理しています。次に、裁判所が刑事事件を扱い、刑事訴訟の記録を管理しています。さらに詳細な刑事訴訟の記録に関しては、検察庁が管理しています。

採用者の前科調査は違法?

日本の場合、ニュース報道以外では、前科情報が公開されないという背景があります。前科調査自体に違法性があるわけではなく、そもそも、そうした情報を、採用調査目的で使用することが困難であるという事情があります。

警察の前歴情報は、本人にも公開されません。つまり、警察の前歴情報は、自己開示請求すらできないわけです。 いい加減な情報が登録されている可能性すらありえますが、自分の記録がどうなっているかもわかりません。

この観点では、日本の現状は決して民主主義的とは言えない状況です。このような前歴情報の扱いは、共産主義国や全体主義的な要素の強い国家でよくあるパターンです。残念ですが、それが日本という国の現実です。

前科調査が認められるケース

日本では、外国への移住や、外国の企業へ勤務する際にのみ、警察署で犯罪経歴証明書の発行を受けることができます。

国外では、ヘルスケア、子供のケアや教育に関する職業、公共交通機関に関する職業では、犯罪歴の確認が義務付けられて国が大半を占めています。そういった国においてこのような職種の採用を進める場合には、犯罪歴の確認を積極的に行うべきです。日本の常識のみにとらわれないことが賢明です。

採用予定者の前科を個人で調べる方法

メディアサーチ

ネット記事や過去の新聞記事などで、対象者が犯した犯罪が実名報道されている可能性があります。ただし、インターネットにおけるニュース報道は、1ヶ月程度経過すると削除されるため、有料の過去の新聞記事アーカイブなどを利用して、氏名検索する方法があります。報道された側が、データベース管理者に削除依頼をする場合があります。そうするとその人物は削除されます。たとえば、元SMAPの草なぎ君に関する報道は、データベースから削除されています。

犯罪が実名報道されるかどうかの基準は曖昧です。例えば、大きな事件が発生した日には小さな刑事事件が掲載されない可能性が高くなります。また、複数の新聞社において実名で報道しているのに、他の新聞社は匿名報道にしたりする場合もあります。報道する側の自主的な判断で、実名報道をどうするかどうかが決定されているわけです。合法的に犯罪歴を確認する方法は、こうしたメディアサーチの手法か、関係者への取材による手法しか、日本ではありません。

反社会的勢力の照会

犯罪歴とは同一ではありませんが、反社会的勢力として登録されている人物の照会であれば、警察署や暴力団追放推進センター照会することができます。

刑事事件での訴訟記録

刑事事件で起訴されると、裁判所で刑事裁判が開かれます。裁判は公開が原則です。対象者の刑事裁判が訪問した裁判所で開かれている場合、その法廷を傍聴すれば、犯罪の詳細が確認可能です。ただし、過去の裁判の記録をデータベース照会することは不可能です。裁判所のデータベースに全ての刑事訴訟記録が登録されていますが、一般人はこれにアクセスすることができません。

ただし、裁判所のレセプションデスクにはその当日改定されるすべての訴訟の一覧表が設置されています。その一覧表には、事件番号、原告と被告の名称、そして、事件概要が記載されています。誰かが毎日裁判所を訪問し、この一覧表をメモしてデータベース化すれば、裁判所のデータベースと同等のデータベースを作成することができます。ただし、日本には各都道府県ごとに地方裁判所があります。全ての都道府県の裁判所に、毎日誰かが訴訟記録をメモしに行くということは非常に大変なことです。理論上、このようなデータベースの作成は可能だということです。

アクセスが不可能なデータベース

日本で、前科(犯罪歴)を一元管理しているのは、警察庁のデータベースです。このデータにアクセスできるのは、警察関係者のみです。警察官ならデータベースにアクセスできますが、犯罪歴データベースにアクセスしたログが記録されるようになっています。従って、警察官の不正アクセスで情報漏洩したとなると、本人は、職業を失い、刑事責任を問われます。警察官と知り合いになれば情報がもらえるという安易な考え方は、時代遅れです。

前科調査の際に気を付けたいポイント

上述した通り、日本での前科の調査は困難を極めます。ただし、メディアサーチ的な手法での氏名検索を、念のため行なっていくことは必要不可欠です。

日本では法定規制はありませんが、アメリカの多くの州では、ソーシャルメディアで公開されている情報を採用の判断に利用することができません。自身のソーシャルメディアで、麻薬を摂取している写真を公開している人物がありました。雇用者がその写真を元に、不採用の決定を下しました。しかし、その写真はジョークであると主張する本人から、不採用決定の違法性を問う訴状が提起され、勝訴しました。その後、ソーシャルメディア自己開示情報を元に採用の判断をしてはならないという法律が普及しました。

前科調査と前歴調査の違い

厳密に言うと前科とは、犯罪により有罪判決を受けた記録を言います。実刑、執行猶予付き懲役刑、罰金刑、略式起訴も含みます。もう一つの前歴という言葉があります。前歴は、前科以外に、起訴猶予や不起訴処分を含めたより広範囲な犯罪履歴を指します。

俗に、前科者といえば、服役経験がある人物を言います。国家資格や職業規定の欠格事由では、過去5年以内の前科以上の犯罪歴と規定されていることが多いです。国家資格や職業の規定では、前科者といっても、期限限定なわけです。

採用者に気がかりな点がある場合、Japan PIにご相談ください

国家資格であっても前科には期間の規定があることから分かるように、採用者の前科や犯罪歴を調べる調査は、慎重に行う必要があります。Japan PIでは、採用者の職業や属性に応じて、メディアサーチやその他合法的な手段を駆使して調査を実施します。まずはお気軽にご相談ください。

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