採用候補者の前科や犯罪歴を調べる方法

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採用者の前科や犯罪歴を調べることは、前科がある人物の社会復帰を妨げる要因にもなるため、慎重に行う必要があります。ただし、採用者のポジション等によっては、社会的に容認される場合があります。本記事では、具体的な前科や犯罪歴を調べる方法や調査する際に気をつけるポイントなどを詳しく解説しています。

前科・前歴・犯罪歴とは?

犯罪経歴を示す用語に、前科、前歴、犯罪歴があります。一般には、前科と前歴は、同じ意味で使用される場合もありますが、刑事訴訟の観点からは、明確な違いがあります。

前科とは?

前科は、過去に刑事犯罪で有罪判決を受けた経歴を指します。懲役や禁固、罰金や過料等の刑罰を受けた経歴です。

前歴とは?

前歴は、刑事訴訟の文脈では、前科以外の、過去に捜査機関から犯罪容疑を受けた記録全部を指します。不起訴になった逮捕歴、示談で告訴取り下げとなった事件、警察で事情聴取を受けたが始末書で終わった軽微な事件等を指します。

警察のデータベースには、未成年時の補導歴から、泥酔して暴れて、1日のみ留置所に入れられて始末書で釈放された事件等、軽微な事件が前歴としてすべて記録されています。

犯罪歴とは?

犯罪歴(犯歴)は、過去に犯した犯罪行為の歴史全体を指します。これには前科や前歴が含まれます。

犯罪歴調査とは

犯罪歴調査とは、調査対象者の過去の犯罪歴を確認する調査を指します。前科調査ともいいます。

犯歴の網羅的なデータベースを管理しているのは警察です。しかし、法的に刑事捜査以外の目的で犯歴データを出力することができません。

腐敗した警察関係者が警察の犯歴データを闇取引する事案がないわけではありませんが、それは違法行為です。古くは、現役の警察官が、犯歴データを興信所等に密売して、小遣い稼ぎをする事案が状態化していました。現在は、警察官の犯歴検索のログが残されるようになっているので、警察の腐敗の余地はほとんどありません。

前科・犯罪歴調査を行う6つの方法

前科や前歴などの犯罪歴を管理している警察、検索、裁判所等の公的機関は、一部例外を除き、犯罪歴を公開していません。

日本国内では、網羅的な犯歴調査は不可能です。過去新聞記事やネット記事の検索に基づくメディアサーチの手法で犯歴調査するのが一般的です。

メディアサーチ

会員制の過去新聞記事、ネット検索やSNS検索で、個人の犯歴報道や風評記事を確認する調査手法です。

逮捕報道が報道されるかどうかは、タイミングと対象者のネームヴァリューや変わった内容かどうかによります。報道される事件は、全体のほんの一握りです。

また、新聞記事やネット情報に関しては、当時者から削除要請があれば、削除可能です。自身の犯歴にセンシティブな人物や資金力のある人物は、削除要請や逆SEO対策等をして、自身の記事を削除することができます。

逆に言うと、犯歴記事が削除されていれば、その事件の関係者以外は、その事件を知ることが困難になります。採用企業からしても、誰でも応募者の犯歴が一般に知られないなら、少なくとも、企業としての体外的信用を失墜することはありません。

関係者への取材

近隣社や関係者への風評取材を行うことで、特定人物の犯罪歴がわかる場合があります。親戚が家族の情報を外部に漏らす可能性は低く、また、現在関わっている人々には犯罪歴を隠していることが一般的です。そのため、過去の関係者や地元の古い知人、前職場の同僚、前住所の近隣社等への取材で情報入手を試みることになります。

犯罪経歴証明書

国外移住や国外企業への就職の際に、警察から犯罪経歴証明書を取得することが可能です。ただし、対象者本人が、警察署を訪問し、指紋採取を受けた上で、犯罪経歴証明書を取得することになります。

不起訴処分告知書

対象者が逮捕されても、、不起訴になった場合に、検察庁から不起訴処分告知書を受けることができます。

新聞報道等で、逮捕されたことが報道されても、後に、不起訴処分となっているケースもありえます。その場合は、検察から不起訴処分告知書を取得すれば、その事件に関して、前科にはなっていない(罰金の略式起訴も含め、起訴されていない)という証明が可能です。

国外公的機関の犯歴データ照会

世界には、日本のように犯歴データに厳格な制限をしている国もあれば、犯罪抑止のための見せしめの意味で、犯歴データを公開情報にしている国もあります。

犯歴データが公開情報の国では、公的機関で、犯歴データを照会できます。

探偵や興信所の調査

一部の調査会社では、裁判所の刑事訴訟記録を調査可能です。

警察以外で犯歴を管理している機関は、裁判所と検察です。裁判所にしても、検察にしても、採用調査や身辺調査の目的で、刑事訴訟や前科の記録を公開しているわけではありません。

ただし、裁判所では、毎日その日の刑事訴訟の開廷表が公開されています。この情報を毎日記録すると、理論上、刑事訴訟記録のデータベースが作成可能です。

前科・犯罪歴調査の際に気を付けたいポイント

上述した通り、日本での前科の調査は困難を極めます。ただし、メディアサーチ的な手法での氏名検索を、念のため行なっていくことは必要不可欠です。

日本では法定規制はありませんが、アメリカの多くの州では、ソーシャルメディアで公開されている情報を採用の判断に利用することができません。自身のソーシャルメディアで、麻薬を摂取している写真を公開している人物がありました。雇用者がその写真を元に、不採用の決定を下しました。しかし、その写真はジョークであると主張する本人から、不採用決定の違法性を問う訴状が提起され、勝訴しました。その後、ソーシャルメディア自己開示情報を元に採用の判断をしてはならないという法律が普及しました。

採用者の前科・犯罪歴調査は違法?

日本国内では、ニュース報道やネット報道以外では、前科・犯歴情報が公開されないという背景があります。犯歴・前科調査自体に違法性があるというより、そもそもそうした情報を採用調査目的で使用することが困難であるという事情があります。

警察の前歴情報は、本人にも公開されません。つまり、警察の前歴情報は、自己開示請求すらできないわけです。

前科・犯罪歴調査が認められるケース

日本では、外国への移住や、外国の企業へ勤務する際にのみ、警察署で犯罪経歴証明書の発行を受けることができます。

国外では、ヘルスケア、子供のケアや教育に関する職業、公共交通機関に関する職業では、犯罪歴の確認が義務付けられて国が大半を占めています。そういった国においてこのような職種の採用を進める場合には、犯罪歴の確認を積極的に行うべきです。日本の常識のみにとらわれないことが賢明です。

日本でも、国外のこうした慣習を見習い、一定の職種での採用調査に関しては、公的機関がバックグラウンド調査に応じるようにする法改正の動きがあります。

採用予定者の前科を個人で調べる方法

犯歴調査の方法で上述したように、メディアサーチや、関係者への取材は、個人で実施できます。

メディアサーチ

ネット記事や過去の新聞記事などで、対象者が犯した犯罪が実名報道されている可能性があります。ただし、インターネットにおけるニュース報道は、1ヶ月程度経過すると削除されるため、有料の過去の新聞記事アーカイブなどを利用して、氏名検索する方法があります。

報道された側が、データベース管理者に削除依頼をする場合があります。そうするとその人物は削除されます。

犯罪が実名報道されるかどうかの基準は曖昧です。例えば、大きな事件が発生した日には小さな刑事事件が掲載されない可能性が高くなります。また、複数の新聞社において実名で報道しているのに、他の新聞社は匿名報道にしたりする場合もあります。報道する側の自主的な判断で、実名報道をどうするかどうかが決定されているわけです。合法的に犯罪歴を確認する方法は、こうしたメディアサーチの手法か、関係者への取材による手法しか、日本ではありません。

関係者への取材

聞き込みのスキルと経験があれば、個人でも、取材調査を実施することは不可能ではありません。ただし、ノウハウが何もない状態で、聞き込みを行うのは大変だと思います。

反社会的勢力の照会

犯罪歴とは同一ではありませんが、反社会的勢力として登録されている人物の照会であれば、警察署や暴力団追放推進センター照会することができます。

刑事事件での訴訟記録

刑事事件で起訴されると、裁判所で刑事裁判が開かれます。裁判は公開が原則です。対象者の刑事裁判が訪問した裁判所で開かれている場合、その法廷を傍聴すれば、犯罪の詳細が確認可能です。ただし、過去の裁判の記録をデータベース照会することは不可能です。裁判所のデータベースに全ての刑事訴訟記録が登録されていますが、一般人はこれにアクセスすることができません。

ただし、裁判所のレセプションデスクにはその当日改定されるすべての訴訟の一覧表が設置されています。その一覧表には、事件番号、原告と被告の名称、そして、事件概要が記載されています。誰かが毎日裁判所を訪問し、この一覧表をメモしてデータベース化すれば、裁判所のデータベースと同等のデータベースを作成することができます。ただし、日本には各都道府県ごとに地方裁判所があります。全ての都道府県の裁判所に、毎日誰かが訴訟記録をメモしに行くということは非常に大変なことです。理論上、このようなデータベースの作成は可能だということです。

まとめ

日本国内では、犯罪歴の調査は、新聞報道やネット記事検索をベースとしてメディアサーチ的手法か、関係者への聞き込みでしか、実施できません。一部の調査会社では、刑事訴訟記録を照会することが可能かもしれません。

犯歴調査自体が違法ということはありません。しかし、合法的には不可能なルートを利用した調査手法によって、犯歴調査をすれば、当然、違法行為となります。

反社のデータベースに関しては、犯歴データよりもフレキシブルに照会可能です。

採用者に気がかりな点がある場合、無料相談を承っておりますので、お気軽にJapan PIにお問い合せください。

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