探偵が教える 素行調査の方法〜カメラの撮影・尾行の練習編〜

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これまで、車両での尾行方法張り込み公共交通機関の使用といった素行調査の方法について、シチュエーション別にお伝えしてきました。今回は証拠を作るための撮影方法のコツと、実践に役立つ練習方法をお伝えします。

撮影方法

尾行中の撮影は心理的、技術的にも困難を極めます。注意しなければいけないポイントと、便利な機能をお伝えします。

ビデオカメラで撮影

尾行中の撮影では、ビデオカメラを顔の前に持ってきて撮影することはありません。ビデオのモニターを上に向け、ビデオカメラ自体は腰ぐらいの位置に置き、しかも体の向きを対象者の正面に向けないようにして、撮影します。可能であれば、ビデオカメラにモニターだけ出せるようなカバーを取り付けるか、WIFI機能等で、携帯電話をモニターとして使い、ビデオカメラ自体が露出しないように工夫します。それでも近くを通り過ぎた人がいれば、多少怪しい動きにはなります。しかし、単なる通りすがりの人物まで気にしすぎると、撮影自体ができなくなります。ある程度周りを無視する大胆さも必要です。

顔写真

対象者の撮影をする時は、なるべく証明写真に近いクリアな顔写真をとることを心がけます。移動中に完全な真正面から対象者を撮影することは不可能ですが、撮影した時の対象者の顔が正面から上下左右45度以内の画像が欲しいところです。つまり、なるべく正面に近い角度で顔を撮影するということです。そして対象者が目をつぶっていない写真が必ず必要です。

後に顔認証システムを使って提供された写真と、現場で撮影した写真を比較する時にも、撮影写真の顔の角度が上下左右45°以内に収まっていなければなりません。

カメラの充電

連続撮影や連続録音が必要な場合では、電池切れに注意しましょう。

普段からモバイルバッテリーで充電可能な機材を使用しておいた方が良いでしょう。

フェイルセーフや保存

建物の出入りの決定的な証拠を撮影する時などは、ひとつのビデオカメラだけではなくもう一つのバックアップのビデオカメラも回しておくべきです。

マシントラブルが起きることもあります。メインのカメラで撮影が失敗していても、バックアップカメラで救済されることがあります。

ノックオンにしても、フェールセーフ(失敗したときの保険)として別の機材も回しておいた方が良いでしょう。

フェイルセーフとしてバックアップの撮影や録音を行う姿勢が、探偵業の品質を向上させます。

素行調査の練習方法

練習の中では、長時間追跡する必要ありません。本番で神経を集中することができれば、集中力に関して、特に問題は発生しないはずです。初心者の場合、対象者と似た人物を途中で間違えてしまい、自滅することも多いです。対象者から全く目を離さなければ見失いません。しかし、実際は障害物が挟まってしまい対象者が見えなくなる場面か必ずあります。おすすめの練習方法をご紹介します。

人通りが多い状況下での訓練

混雑している駅で、通行人の中から一人ターゲットを設定します。ターゲットの特徴を記憶したら、わざと20秒ほど他のことを行ってから、再度そのターゲットを見つけます。

まっすぐ歩いているだけであれば見つけやすいですが、中にはすぐに角を曲がっている場合があります。この練習を30分くらい続けることによって、物体認識能力が高まります。ターゲット設定の際に、特徴を記憶する能力が磨かれます。

深夜、帰宅する通行人が多数いる時点で練習を開始します。設定したターゲットがどこに帰宅するか、短時間追跡する練習です。マンションに入った後の、部屋の割出しに注力します。ターゲットが女性の場合は警戒される可能性も高く、ヘタをすれば警察に通報される可能性もあります。いわば極限状況の中での練習となります。

車両追跡の練習

都心部を走るタクシー車両を追跡するのも有効な練習方法です。地理感覚に関しては、タクシー運転手の右に出る者はありません。タクシー運転手は抜け道や裏道をよく知っているので、タクシー運転手を追跡すると裏道を覚えることができます。

危険人物の追跡練習

繁華街で反社会的勢力の人物を見つけ、ターゲットに設定します。こうした人物の尾行がバレると、危害を加えられる可能性があります。また、これらの人物は普段から警察や敵、身元を探られることに対しての警戒心が強いものです。ですから、反社会勢力の人物の尾行練習は、警戒している対象者への対策となります。また、もし反社会勢力が尾行中に犯罪行為を行っていることが確認できれば、防犯の為の社会貢献となり、一石二鳥です。

※これは、上級者向けのトレーニングです。危険な行為ですので、自ら実践する場合は自己責任でお願いします。気になる人物がいる場合は当社にご相談ください。

素行調査

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