郵便局職員の処分と探偵業務の関わり

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探偵の特別送達

約2,700人の郵便局のみなし公務員である郵便認証司が、未承認の兼業が発覚し、処分されました。日本国内での裁判所書類の送達は特別送達と呼ばれ、法令で郵便局の郵便認証司が独占的に取り扱うことになっています。しかし、諸外国では特別送達は、探偵業の代表的な業務の一つなのです。今回は特別送達と探偵業の関わりについて紹介していきます。

郵便認証司は形だけの国家資格

郵便認証司には、内容証明郵便や特別送達といった、法的手続きの一部となっている司法制度を下支えする重要な責務を担っています。郵政民営化後も、郵便認証司という国家資格が創設され、みなし公務員としてこれらの職務を遂行することが許可されました。郵便認証司は公務員として、公平な業務が求められるため、兼業には承認が必要とされます。しかし、2700人もの郵便認証司が不承認の兼業が発覚し処分された事実からすると、辻褄合わせの為だけの名目的な国家資格であったことが見て取れます。

特別送達と探偵業の関わり

これら法的文書の送達には、実は、探偵業者が深く関わっています。日本国内の特別送達では、被告の住所の割出だけでなく、郵便局の特別送達が不成功だった時、住居所調査(居住状況などの事実確認)の調査依頼を受けることが多々あります。外国の裁判所から日本への特別送達(外国送達)では、探偵業者が直接交付による外国送達を代行するケースもあります。探偵と特別送達の現状を国際的な視線で見てみましょう。

特別送達の実態

裁判所からの訴状・呼出状の送達は、法律の規定で、郵便局の郵便認証司が独占的に取り扱うことになっています。送達の方法は簡易書留と同じで、直接手渡しされ、受取人が受領証にサインします。被告が受け取りのサインをすれば、送達が完了した旨が裁判所に報告され、裁判が進行します。

ただし、送達先の被告は、居留守を使ったり、自らは被告本人ではないと嘘をついたりして、受け取りを拒否するケースが多々あります。法的に、被告は特別送達の受け取りを拒否することはできません。厳密に言うと法的には被告本人が受け取りを拒否しても、差置送達という手法があり、被告本人がサインを拒否しても、その場に送達物を差置き、送達を完了させることができます。

しかし、郵便局員は慣例としてこの手法を使用することはありません。本人が受取拒否しているのか、居留守を使ったり、別人を装ったりしても、郵便認証司は、それを証明する本来の役割を果たしていないのです。また、同じ住居表示の家屋が複数あったり、被告が既に転居済みの場合もあります。特別送達では、確実に訴訟を進行させるため、そうした調査や現状判断力も必要となります。

法律規定と実務がかけ離れている特別送達

郵便局員は、送達ができなかった場合、不在連絡票を残します。そして、7日後に、もう1回送達を試みますが、それでも送達が完了しなかった場合、保管期間切れの為返送となるのみです。不送達となった理由や送達先の様子の詳細は明記されません。言わば「日本郵便グループ」と、配達そのものに関しては知名度と信頼性がありますが、それ以上のことについて踏み入れることはできません。

付郵便送達や公示送達の住居所調査

被告が訴状の受け取りを拒否したり、転居済みで行方不明となっている場合、特別送達が完了せず、裁判が進行しません。その場合の救済措置として、付郵便送達と公示送達があります。この方法なら、被告が訴状を受け取らなくとも、裁判が進行します。

この制度を利用する為には、被告の自宅や就業先の現地調査を行い、居住実態を報告する為の住居所調査報告書を作成しなければなりません。そして、原告は、付郵便送達や公示送達の上申書とともに住居所調査報告書を裁判所に提出します。

住居所調査と探偵業

探偵業者が、裁判所提出用の住居所調査を受注する件数は増加しています。探偵業者が、送達先の被告の住居所を調査し、結果を報告することにより、裁判を始動させることになります。例えば、被告が「◯◯さんは私ではありません」と嘘をつき、訴訟を回避するケースがあります。この場合、特殊カメラにより被告を撮影し、原告に被告本人であるか確認したり、近隣住民や管理人といった複数人の関係者から聞き込みをして居住の証言を得ます。

付郵便送達と公示送達

こうして、被告が居住している事実が判ると、訴状を受け取ることができるが故意に拒否している、すなわち、受け取ったものと同等であると見なされ、欠席裁判により判決します。このように居住を確認し、実質的に送達完了することを付郵便送達と言います。逆に、既に転出していて被告の居住事実がなければ、裁判所に被告宛の呼出状が掲示される公示送達が適用され、裁判と判決が進行します。

住居所調査に必要な調査技術

調査を伴いながら送達するということは、郵便局員に難しいのは言うまでもありません。それぞれの事件、エリア、被告のライフスタイルにより、居住の有無を証明する方法が異なり、経験を要します。

海外から見た日本郵政への指摘

さて、私達は国際探偵として海外の弁護士、コンサルタントと接する中で、日本郵政について意外な指摘が挙げられます。海外のポストオフィスでは、日本郵政のように政府からの補助を受けておらず、配達業務が粗雑です。配達事故が多く、信頼されていません。日本でポストオフィスが銀行や保険業務をしていると話すと、あんないい加減な連中に金を預けられないと、よく驚かれます。実際に、日本から外国へ文書を送るときにはEMS(日本郵政)よりFedexが好まれています。

外国内での特別送達はプロセスサーバーと呼ばれる専門の送達会社によって行われます。外国ではPI(Private Investigators =探偵)がプロセスサーバーを担っていることもあります。そのため、Japan PIでは有効性がある場合に限り、外国から日本国内への送達を担うことがあります。その時は当然、ただ訴状を渡すだけでなく、写真の撮影や送達の経緯を細やかに記録します。この送達事実により現地裁判が始まるため、私達の責務は重大です。

郵便局員による特別送達は単一的に配達するだけで、国内のみ信頼されている日本郵政の配達記録が付くだけでした。しかし、その送達が欠格ある配達員により実施されていたのでは、外国から笑い者です。かんぽ生命の不正も合間見れば、なおさらです。公平競争の実現に向け、強く改善を求めたいです。

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