が提供するサービスは、身辺調査、企業調査、保険調査、資産調査、人探し、親権調査、浮気調査など多岐にわたり、調査手法も案件ごとに異なります。そのため、料金体系もサービス内容や調査手法によって変動します。
日本では探偵・興信所に対する公的資格制度がなく、社会的認知度も低いことから、一般消費者の主なニーズは浮気調査に集中しています。この記事では特に日本の消費者向けに、行動調査に基づく浮気調査の料金を中心に解説します。
興信所や探偵事務所の調査料金は、各案件の特性に応じて個別に設定されます。機械的に見積もりができるものではなく、単純な情報収集から複雑な長期調査まで様々なケースに対応するため、料金も大きく変動します。
浮気調査などの行動調査では、法律との兼ね合いも重要です。日本では正当な理由があれば尾行は認められていますが、対象者に発覚すると「つきまとい行為」とみなされるリスクがあります。信頼性と安全性が不可欠なサービスであるため、料金だけで選ぶべきではありません。
探偵事務所・興信所の料金体系とは？
探偵・興信所のビジネスは基本的に労働集約型のサービス業です。機材投資や仕入れへの出費は最小限で済むため、料金算出の基準は主に調査員の人件費、広告宣伝費、管理費などを反映した時間料金が基本となります。案件の種類や難易度、必要なスキルレベルに応じて調査時間を見積もり、総額を算出します。
料金体系の種類：
– 時間料金制：調査時間に応じて料金が発生する最も一般的な形式
– 固定料金制：事前に見積もった調査時間をもとに総額を設定
– 成功報酬制：結果が出た場合のみ全額または一部を支払う方式
浮気調査などの行動調査では時間料金制が一般的です。一方、人探しや信用調査などでは、おおよその作業時間を見込んだ固定料金形式が多く採用されています。
料金が変動する主な要因
調査料金に影響する主な要因には以下のようなものがあります：
– 調査の種類（行動調査、信用調査、人探し、データ調査など）
– 調査時間・日数
– 調査員の人数
– 調査の難易度
– 調査対象の状況（情報量など）
探偵・興信所の調査は基本的に調査員による人的活動が中心です。GPS機器の貸出などの物理的サービスもありますが、法的制約もあり主要なビジネスモデルではありません。個人情報の取得についても法的制約が多く、調査員による合法的な情報収集が主となります。
探偵・興信所は民事事案に関与することが前提で、携帯電話の通信履歴や位置情報、各種支払い履歴、防犯カメラ映像の追跡、公簿や電話・ライフライン記録へのアクセスは認められていません。尾行、張り込み、聞き込みなどアナログ的手法による調査が中心となります。
興信所の調査料金の詳細
浮気調査は行動調査を中心とした調査方法です。基本的に時間料金制で、日本では調査員が2名1組で活動するのが標準的です。
料金の目安：
– 調査員1名1時間あたり：6,000円～15,000円
– 調査時間：依頼内容により数時間～数日間
– 総額の目安：50,000円～400,000円程度
料金の総額は、依頼者が持つ情報によって大きく変わります。浮気相手と会う日時が事前に特定できている場合は効率的に調査できますが、手がかりがない場合は複数日にわたる調査が必要となり、料金も高額になります。
浮気調査は調査員による労働集約型業務であり、人件費が中心です。元請け会社の請求額は時間あたり6,000円〜10,000円程度が相場です。パック料金や成功報酬制でも、人件費がかかることに変わりがないため、業者側の営業戦略として、リーズナブル感を演出する手法と言えます。
探偵・興信所業務は広告宣伝費のウェイトが高い業種です。多店舗経営の大手業者は広告宣伝費や管理費が大きくなるため、比較的高めの価格設定となる傾向があります。一方、小規模な業者は広告宣伝費をあまりかけていないため、時間単価が比較的安いことが多いです。
業界の実情として、大手調査業者は自社で受注した案件を小規模業者や個人事業主に下請けとして依頼することが多くあります。小規模業者は直接受注する案件だけでは経営が成り立たず、大手からの下請け案件を多くこなすケースが一般的です。
しかし、小規模で低価格を売りにする業者は、調査員の経験が浅かったり、コスト削減のために品質が低下したりするリスクもあります。安くて高品質な調査員も存在しますが、見つけるのは容易ではありません。
大手や経験年数の長い業者は、必ずしも突出した高品質とは限りませんが、安定経営のために一定の品質を維持する傾向があり、それなりの安心感があります。
人件費の基本は時間料金制ですから、完全成功報酬やパック料金などの表面上の安さだけに惑わされず、適正な業者を選ぶことが重要です。完全成功報酬制は業者側にとって非常に不利であり、隠れた条件や料金設定がある可能性もあるため注意が必要です。
パック料金制も、長時間割引のようなものであれば問題ありませんが、予想より早く結果が出た場合でも初期設定の固定金額を支払うことになり、結果的に時間単価が高くなるケースもあります。企業活動として、人件費、管理費、広告宣伝費が発生するため、おいしすぎる料金設定には、裏がないか慎重に見極める必要があります。
素行調査の調査料金
素行調査は、特定の人物の行動パターン、生活習慣、交友関係などを調査するものです。調査手法が明確に定義されていない曖昧な用語ですが、個人や企業が様々な目的で依頼するケースがあります。
主な目的：
– 結婚相手の人物確認
– 子供の生活状況確認
– 企業の採用候補者や従業員の行動確認
料金の目安：
– 調査員 1名の時間単価：6000円から15,5000円
– 基本調査（1～2日）：50,000円～200,000円
– 詳細調査（3～5日）：150,000円～300,000円
素行調査を尾行や張り込みなどの行動調査と捉える場合、時間料金制が基本となります。結果 判明までのプロセスについて計画を立て、総時間数を予測して、見積もりをすることになります。
人探し調査の調査料金
人探し調査は、行方不明者や旧知の友人、相続人、債務者など様々なケースがあり、難易度も千差万別です。
料金の目安：
– 簡単な調査：50,000円～
– 中程度の調査：150,000円～
– 困難な長期調査：500,000円～1,500,000円
人探し調査の料金は、対象者に関する情報量や調査の難易度によって大きく変動します。事前に持っている情報が少ないほど調査は困難になり、料金も高くなる傾向があります。また、法的に調査が困難なケースもあるため、まずは調査して見つかる可能性があるのか、法的に調査を受注してもらえるのかどうか、から検討する必要があります。
基本的に 個人情報保護法という法律がある以上、個人情報 適用除外規定に該当する法的理由がなければ、公私の団体が保有するデータにアクセスすることはできません。アナログ的な調査手法や 公開情報をもとにした調査は可能ですが、そうした手法での調査が不可能な案件もありますので、まずそこを見極める必要があります。
企業信用調査の調査料金
企業信用調査は、取引先や提携先の信頼性を確認するための調査です。日本では大手の企業データバンク（帝国データバンクと東京商工リサーチ）が主要な市場を占めていますが、通常のデータベースでは得られない特殊な情報収集には興信所の専門性が活かされます。
料金の目安：
– 基本的な信用調査：100,000円～
– 詳細な背景調査：200,000円～500,000円
企業調査では、公開情報の収集に加え、関係者への取材など多角的なアプローチが必要となるケースもあります。調査の範囲や深さによって料金は変動します。
反社チェックの調査料金
反社会的勢力との関係を調査するチェックは、主にデータベース検索と実地調査に分かれます。IT系企業が提供するデータチェックサービスと、従来型の探偵や興信所が提供する実地調査を主体としたサービスを使い分ける必要があります。一部の興信所・探偵業者は、特殊な情報源から集めた独自データによるチェックも実施しています。
料金の目安：
– データベース検索のみ：500円～30,000円
– 実地調査を含む詳細チェック：100,000円～300,000円
データベース検索だけでは判断が難しいケースでは、関係者への取材など詳細な調査が必要となります。最近では従来型の暴力団の勢力が限られる一方、トクリュウ（匿名流動型犯罪グルーブ）と呼ばれる組織に所属しないプロ犯罪者が増加し、社会的脅威となっています。トクリュウのデータベース化は進んでおらず、簡易的なデータチェックでは反社会的人物の審査が難しくなっているのが現状です。
採用調査の調査料金
採用候補者の経歴や人物評価のための調査です。日本では表立って実施されることは少ないものの、重要なポジションの採用などでは利用されることがあります。
料金の目安：
– 基本的な経歴確認：50,000円～
– 詳細な人物評価：100,000円～
主に電話調査や関係者への取材が中心となるため、調査員の稼働時間を基準とした固定料金が一般的です。探偵や興信所のサービスとは別ですが、IT系企業が提供する自動化されたリファレンスチェックサービスも選択肢の一つです。採用候補者に自身の推薦者を申告させることができれば、こうしたサービスの利用も検討できます。
※その他の調査料金については をご覧ください。
探偵が1日だけ調査をした場合の料金
浮気調査等の行動調査の依頼を前提とした説明ですが、1日だけの短期調査は、特定の日に浮気の証拠を押さえたい場合などに選択されます。
料金の目安：
– 半日（4時間程度）：50,000円～100,000円
– 1日（8時間程度）：100,000円～200,000円
短期調査も時間料金制で料金算出するのが基本です。調査員の時間単価に調査時間を掛け、交通費や車両費などの経費を加算して総額が算出されます。調査の終了タイミングは予想外に長引くこともあるため、どのような状況で終了とするか、また延長の可能性についても事前に相談しておくことが重要です。
まとめ: 興信所の料金を理解し、適正価格で依頼しよう
興信所・探偵業界は基本的に労働集約型の産業であり、調査員の活動時間や専門技術に基づいて料金が設定されています。調査の種類、難易度、必要な時間や人員によって料金は大きく変動します。
適正な料金で依頼するためのポイント：
- 複数の業者から見積もりを取る
- 料金の安さだけでなく、実績や口コミも確認する
- 契約前に料金体系や追加料金の可能性について明確にする
- 可能な範囲で自身でも情報収集を行い、調査の効率化に協力する
極端に安い料金設定の業者には注意が必要です。個人事業主が安価にサービスを提供するケースもありますが、緊急対応や難易度の高い案件では対応力に限界がある可能性があります。業界団体の理事をしている代表者が運営する業者は、安定したサービスを期待できるかもしれませんが、所属する業界団体自体に 信頼度があるかどうか も含めて検討する必要があります。業界団体 と言いながら 自作自演の実態が伴わない 団体も存在します。
また、料金が高すぎる業者にも注意が必要です。日本の探偵業界は成熟していないため、言い値で料金が決まる場合があります。進められるままに妥当性を欠く高額な金額を支払うことのないよう、注意が必要です。
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