歴史が教える コロナウイルスの収束時期 

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歴史は繰り返します。歴史を学べば、将来をある程度見通すことができることがあります。

1918年のスペイン風邪 

現在進行形のコロナウイルスのパンデミックの将来を見通すためには、約100年前に発生したパンデミックであるスペイン風邪の統計が参考になります。

  • 感染者数 5億人
  • 死亡者数 5000万人
  • 致死率 約10%

100 years after ‘Spanish Flu’: Is the world ready for the next pandemic?

100 YEARS AFTER ‘SPANISH FLU’: IS THE WORLD READY FOR THE NEXT PANDEMIC?

感染者数死亡者数のピークはいつ来るのか

スペイン風邪の流行が始まってから6ヶ月目に感染のピークが来て、13ヶ月目にほぼ収束しています。2年目にパンデミックが完全終息しています。第一次世界大戦中のパンデミックであったため、正確な統計が出にくい状況であったと思われますが、今回のCOVID-19の、経過を占う上で参考になる統計です。

コロナ収束には1年かかる

100年前のスペイン風邪の時は、死亡者数のピークは、パンデミックが始まってから6ヶ月目でした。したがって、COVID-19の場合、2019年12月にパンデミックが始まっているため、被害のピークは5月か6月頃になるものと覚悟しておく必要があります。また、感染者数が急拡大し始めてからピークに達するまでの期間は、スペイン風邪の場合約2ヶ月でした。そのため、感染が旧拡大してから、ピークを迎えるまでに2ヶ月は要すると考えるのが妥当です。そして、スペイン風邪の事例からすると、パンデミックの収束を見るまでには、おおよそ1年かかると覚悟すべきです。

ロックダウンや隔離等で、感染者数や死亡者数の増加率を減少させることができれば、被害者数増減のグラフのカーブが緩やかとなります。そうなると、感染のピークも先伸ばしされますが、全体的な被害者数も減少します。

Social Distancing

14世紀に発生したペスト=黒死病のパンデミックでは、7年間の間で7500万人から2億人が死亡したとされています。黒死病の致死率は30%から60%だったとされています。当時も感染拡大を防ぐ最大の方策は、感染者を隔離し、Social Distance を確立することでした。親子、夫婦、兄弟、姉妹であっても、感染者とは完全に縁を切らなければならない状況に陥っていました。

つまりゾンビ映画と同様です。生存者がゾンビたちをいかに回避するかが最大のテーマなのです。スペイン風邪の時も、Social Distancing が叫ばれていました。

そう考えれば、パンデミックの最中は、鎖国したり、都市を封鎖したり、外出禁止の戒厳令を出したりするのは、当然のことなのかもしれません。

パンデミックの本質:適者生存

過去の事例を確認すれば、パンデミックの本質は、適者生存の原理です。つまり、免疫力の低い者が自然淘汰され、死亡するということです。現代の医学や社会努力が、基礎疾患がある者の命を救済できるかが今後の課題です。

しかし、その本質を根本的に変えることは不可能です。人事を尽くして天命を待つだけとなります。

調査会社の社会的役割

コロナウイルスのパンデミックで先の見えない状況に陥っています。過去の事例を把握すれば、将来のある程度の見通しが建てられます。それを踏まえてこの記事を作成しました。

調査業務の柱の一つは、過去の事例を調査し、将来を見通すための材料を提供することです。激動の時代には、企業の倒産や統廃合が激増します。経営不振企業への融資の審査のニーズも高まります。医療系やIT系業種の特需もあります。そうした意味で、取引上のデューデリジェンス(信用調査)の必要性が、今後増加していくものと思われます。

企業信用調査

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