親の誘拐 – 相続バトル – 探偵の所在調査

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兄弟姉妹の相続問題から、高齢の親が連れ去られる案件が多発しています。親の連れ去りの目的は、遺産相続で不利な立場にある兄弟姉妹が、判断力の鈍った高齢の親を誘拐し、自分が有利な遺言を書かせることです。

今回は、親の連れ去り案件の対策について、記載します。

長男の遺産独占を許せない

日本では、伝統的に長男が、親と同居や介護するパターンが多いです。中には、長男が家を離れ、代わりに次男や次女以下が、高齢の親と同居や介護する場合があります。

いずれにしても、親の世話をしている子供が、親の世話の負担を追う代わりに、遺産相続を多くもらうというパターンが普通です。しかしながら、親の世話をする代わりに、世話をした長男等が親の資産を独占するケースもあります。そうなると、次男等の不満が爆発します。

そして、次男に妻がいれば、妻も、夫である次男に遺産の取り分を増額するようプレッシャーをかけます。

親の誘拐

よくあるパターンの実例に沿って説明していきます。

高齢の両親は長男(兄)夫婦と、長年同居していました。子供は息子二人です。兄は両親の方針に従順に従うタイプで、学業優秀でした。一方、次男(弟)は、上司に反発して学業成績も芳しくなく、社会人になってからも社会的信用のある生活をしていませんでした。

両親は賃貸経営用の不動産資産を多数所有する資産家です。次男がまともな生活をしていなかったので、父親は次男と疎遠になっていました。

実際、この状態のままだと父親は、自身の資産の全てを妻(母親)と長男に相続させる遺言を残していました。

息子たちは、60歳を過ぎています。父親は認知症がやや進行し、記憶力や判断力に問題がある状況です。

そして、ある日、長男夫婦が退出している間に、次男が長男宅から父親を連れ出しました。次男は、以下のような置き手紙を残していました。

「長男が父親の介護をせず虐待しているから父親を保護し、病院に入院させた。

長男達が父親を虐待していて、今後も何をするかわからないので、父親の所在は教えられない。」

もちろん、実際には、長男達が父親を虐待していた事実はありません。次男が、親の連れ去りを正当化するための言い訳です。

他に、兄弟が、老人ホームに入っている親を別の場所へ無断で移動させることもあります。

連れ去り側の狙い

父親は、次男を疎ましく思っており、実際遺産は妻と長男に全て相続させるという遺言を書いていました。

しかし、父親の認知症が進行したことで、次男は今なら父親を連れ出すことができると判断したはずです。

そして、父親の判断力が鈍っていることを利用して、次男が父親を手なずけ、自分に都合のいい遺言を書かせるのが狙いです。

次男は、父親を老人ホームに入れて、頻繁に面会しに行くことで、父親を洗脳していきます。父親に会う度、長男がいかに情がなく、父親にひどい仕打ちをしたかを訴えていきます。

実際の居場所

連れ去り側の自宅にかくまっていると、連れ去られた可能性はほとんどありません。連れ去った側は、父親を有料介護施設等に入所させているパターンが多いです。

ただし、連れ去りの目的は自身に都合の良い遺言を書かせることですから、なるべく頻繁に父に面会し、判断力や記憶力が低下している父を手懐ける必要があります。そうなると、遠隔地で通うのが大変な場所に入所させる可能性は高くありません。

そして、連れ去った側は、連れ去られた側に絶対に、父親の居場所を教えません。

認知症患者の遺言の効力

洗脳がうまくいき、父親が遺言を書く気になれば、公証人を呼んで、公正証書遺言を作成します。

公証人は、遺言者が認知症でも、遺言書作成を断ることはありません。遺言能力は、一般的な取引能力より低くても問題がありません。遺言者が遺言したいという意思を尊重するのが慣例です。

法的な対抗策

子供が親を連れ去っているので、警察では、民事事件としてしか認識せず、捜査することはありません。親族が、親を移動させた痕跡がある場合、警察に相談しても取り合ってもらえません。

弁護士に相談すればいいかお勧められるでしょう。

  1. 成年後見開始の申し立てる
  2. 介護の方法を話し合うため、家庭裁判所に調停を申し立てる

成年後見人を適用するためには、父の精神能力についての診断書(認知症鑑定)が必要です。鑑定医は、通常、父を直接診断しないと診断書を書きません。父の所在を判明させ、奪還する必要があります。

調停の申し立ての場合、弟が出廷を拒否すると、うまくいきません。相手が調停に応じるかどうかが、まず問題となります。

探偵に所在調査を依頼する

法的手続きでも、絶対に問題が解決する保証がありません。実際に、連れ去られた親の所在を判明させられるなら、それが、一番問題解決の近道ではあります。

連れ去られた親の住民票登録が移動していれば、住民登録の確認で、所在が判明します。ただし、連れ去った側も、住民登録を移動させている可能性は低いです。それをすれば、他の親族に、所在がばれることは、わかっているでしょう。

それでは、探偵に依頼すれば、簡単に親の所在が判明するでしょうか?

答えとしては、相手が見つからないように匿っているわけですから、簡単ではありません。簡単ではないので、お小遣い程度の費用で、簡単に所在調査が依頼できるわけではありません。

費用はともかくとして、探偵興信所に依頼すれば、所在が判明する可能性は十分にあります。

調査方法

調査方法としては、以下のような方法となります。

  • 連れ去った親族の尾行 – 親が入所施設を訪問する休みの日などをを狙って、行動確認調査を行います。
  • ローラー作戦 – 親が入所させられた可能性のある施設をリストアップし、在籍確認していく。

親を連れ去った親族は、親が入所する施設をなるべく頻繁に面会訪問し、親が自分になびくよう説得する必要があります。親の認知症がしている場合、記憶力や判断力が低下しているので、もともとのわだかまりもリセットされています。したがって、いわば、のら猫を餌付けして、すこしずつ飼い猫化していくプロセスと同じです。連れ去った親族は、それで、巨額の遺産相続ができるのであれば、少しでも多く親の元を訪ねて、少しでも早く親を手なづけたい衝動に駆られます。

そうした、心理から、休日等に行動確認調査を入れれば、かなりの高確率で、親の所在を突き止めることができます。

ローラー作戦の場合も、連れ去った親族が直接訪問しやすい範囲内の条件にみあうケア施設等をピックアップしていくことになります。連れ去った子供は、親を手懐けるため頻繁に訪問できるという意味で、地理的に近いところに親をキープしておきたい心理があるはずです。

あとは、経済力や連れ去り作戦が成功して遺産相続が増額するリターンの大きさによって、入所施設のグレードが変わります。そうした要素を考慮しながら、絞り込み作業を行います。

在籍確認に関しては、老人ホーム等の施設も、簡単に電話で応じることはありません。在籍確認の方法やそのハードルに関しても、個々の施設で対応を考え、臨機応変に進める必要があります。

まとめ

遺産相続をめぐる親の誘拐事件について、説明しました。

事件が発生後、対応が後手に回ると、大変です。もし、高齢の親の連れ去り事件が発生しそうであるなら、成年後見人制度を適用して、無用なトラブルが発生しないよう早めに対策しておくことが賢明です。

兄弟や姉妹の関係では、若い時には遺産相続をめぐる紛争はありません。しかし、親が高齢になってくれば、今まで疎遠だった兄弟姉妹との間で、突然、相続問題が浮上することがります。

そうしたことを踏まえ、深刻なトラブルが発生する前に、事前調整しておくのが基本だと思われます。所在調査をはじめ、探偵興信所のサービスが必要なときは、お気軽にお問い合わせください。

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