デジタルフォレンジック調査
by Japan PI
デジタルフォレンジック調査とは
デジタルフォレンジック調査の概要
デジタルフォレンジック調査とは、PC・スマートフォン・サーバー・車両の記録装置などに残されたデジタルの痕跡を、証拠としての性質を損なわない手順で保全・解析し、実際に何が起きていたかを再現する調査手法です。
社内不正の多くは、当事者の否認から始まります。「持ち出していない」「その日は営業に出ていた」——供述だけが残り、客観的な裏付けがない状態では、懲戒処分も損害賠償請求も前に進みません。一方で、削除したつもりのメール、USB機器の接続履歴、接続したWi-Fiの記録、社用車の走行履歴は、本人の記憶よりもはるかに正確に残っています。
当社は、探偵業法に基づく届出事業者として30年以上にわたり企業調査と訴訟支援を手がけてきました。デジタルフォレンジック調査においては、専門の解析事業者と連携して端末解析を行うと同時に、当社自身が現地確認調査・行動確認・人物特定を担当します。データに残された痕跡と、現実の世界における行動。この二つを突き合わせることで、反証の余地が少ない証拠を構築します。
具体的な調査内容
- 会社貸与のPC・スマートフォンのフォレンジック解析(削除データの復元を含む)
- USBメモリ・外部媒体への接続履歴、クラウドへのアップロード履歴の調査
- メール・チャットの送信履歴からの、機密情報の流出先の特定
- 社用車のドライブレコーダー・GPSログの解析による、実際の訪問先の特定
- Wi-Fi接続履歴・位置情報ログ・端末操作ログによる勤務実態の可視化
- ファイルのタイムスタンプ・文字変換履歴の検証による、改ざん・証拠隠滅の立証
- 解析結果に基づく現地確認調査、関与者の人物特定、行動確認
- 訴訟・保全手続・強制執行の各段階に対応した報告書の作成(日本語/英語)
よくあるお悩み
このようなお悩みはありませんか?
退職者が顧客を持って行った
退職した営業社員の担当顧客が、そろって取引を停止した。競合へ流れた形跡はあるが、持ち出しを裏付ける証拠がない。
在職中に競合会社を作られた疑いがある
従業員が在職中に別会社を設立し、自社の顧客に営業しているらしい。噂の段階にとどまり、処分にも提訴にも動けない。
端末を回収したが、中身が消えている
貸与端末を回収したところ、メールもチャットも削除済みで、ごみ箱も空だった。もう何も残っていないのだろうか。
勤務実態が確認できない
直行直帰・在宅勤務の社員について、報告と実態が合わない。退職者から、長時間労働を理由に高額な残業代を請求された。
弁護士から「客観的な裏付けが足りない」と指摘された
提訴を検討しているが、代理人から証拠の不足を指摘された。何を、どこまで集めればよいのか判断できない。
判決は取ったが、回収できない
勝訴したものの、相手方が応じない。強制執行に向かっても不在で、空振りが続いている。
調査会社を活用する最大のメリット
「データの証拠」だけでは、足りない
フォレンジック解析は強力な手法ですが、万能ではありません。解析で分かるのは、端末やサーバーの「中で何が起きたか」までです。そのデータが指し示す会社が実在するのか、誰が関与しているのか、対象者が現在どこで何をしているのか——これらはすべて、端末の外にあります。
逆に、尾行・張り込み・現地確認といった従来型の調査は、外から見える行動を押さえることはできますが、端末やクラウドの「中身」には手が届きません。当社は、その両方を担います。解析を担当する提携事業者と、現場を担当する当社の調査員が同一の案件を共有することで、次のような組み立てが可能になります。
解析と現場を、ひとつの案件として動かす
- 解析で判明した訪問先・取引先を現地で実査し、実在と営業実態を確認する
- 送信先のメールアドレス・連絡先から関与者を割り出し、人物として特定する
- 端末のログが示す行動パターンをもとに、無駄のない張り込み計画を立てる
- 保全・訴訟・強制執行の各段階で、必要なタイミングに追加調査を投入する
当社は公安委員会に探偵業開始届を提出した届出業者です。
探偵とはいえ、何をやってもよいわけではありません。当社は法令および契約の範囲内で適正に業務を行い、違法な手段による情報取得はお受けしておりません。加えて、日英バイリンガル体制により、海外本社・グローバル法務部門・コンプライアンス部門への英文報告書の同時提出が可能です。
主な調査サービス
主な調査サービス
01
情報持ち出し調査
USBメモリ・外部媒体への接続履歴、クラウドへのアップロード履歴、メールの送信履歴を解析し、機密情報の流出経路と宛先を特定します。退職・転職前の不審な持ち出しを可視化します。
02
削除データの復元
削除されたメール、LINE・SMS、通話履歴、ファイルの復元を試行します。ごみ箱から消去された後であっても、復元に成功する場合があります。
03
横領・リベート調査
端末のアクセス履歴、全ファイルリスト、通信記録を横断的に精査し、取引先との不透明な関係や、隠された金銭のやり取りの痕跡を洗い出します。
04
勤務実態・職務怠慢調査
端末の操作ログ、Wi-Fi接続履歴、位置情報、社用車のドライブレコーダー・GPSログから、勤務時間中の実際の行動を時系列で再現します。
05
データ改ざん・証拠隠滅の検証
ファイルの作成・更新日時、文字変換履歴などから、事後の書き換えや隠蔽の痕跡を検証します。書面では判定できない事実が判明することがあります。
06
パスワード解析
退職者から返却された端末、暗号化されたHDD・PC、暗号資産のウォレット、デジタル遺品などについて、解析による開錠を試みます。
07
現地確認・人物特定調査
解析結果をもとに、新設法人の事務所の実在確認、営業実態の確認、関与者の人物特定を現地で行います。当社が最も得意とする領域です。
08
訴訟・強制執行の現場支援
証拠説明資料の作成補助、追加調査、執行当日の在室確認など、手続きの各段階を現場レベルで支援します。
※ マルウェア・ランサムウェア感染、不正アクセス、ビジネスメール詐欺(BEC)等のサイバーインシデント対応についても、提携事業者とともに対応が可能です。
調査事例
調査事例
※ 依頼者の特定を避けるため、内容は要旨のみを記載し、業種・時期等は変更しています。
事例①
顧客リストの持ち出しと競合会社の設立 ― 解析から強制執行の現場支援まで
事案の概要
依頼者は、複数の営業社員が相次いで退職した後、主要顧客が次々と取引を停止していることに気づきました。退職した社員らが同業の新会社を設立し、そこへ顧客を移しているものと疑われましたが、確証はありませんでした。対象となった従業員らは、在職中、会社から貸与された携帯電話と、会社所有の社用車を業務に使用していました。
調査のポイント
端末も車両も会社の所有物であったことが、本件の分岐点でした。所有権が会社にあるため、適法な範囲で解析を実施できました。そして、多くの企業が見落としている社用車のドライブレコーダーの記録が、勤務時間中の実際の行動を示す決定的な資料となりました。
当社の調査対応
Step 1
デジタルフォレンジック解析
提携する解析事業者と連携し、会社が貸与していた携帯電話およびPCについて、外部への送信履歴、削除データ、接続履歴を解析しました。あわせて社用車のドライブレコーダーのログを解析し、勤務時間中の実際の移動先を特定。その結果、社内の営業資料と顧客リストが外部へ持ち出された痕跡と、在職中から新会社の営業活動が行われていた事実が浮かび上がりました。
Step 2
現地確認調査・人物特定
当社の調査員が、解析で得られたデータをもとに現地調査を実施しました。新たに設立された会社の事務所の実在と営業実態を現地で確認し、共謀していた関係者を人物レベルで特定。データ上の断片が、実在する法人・拠点・人物として裏付けられました。
Step 3
訴訟対応
これらの調査結果は、依頼者の代理人弁護士を通じて訴訟手続きにおいて使用されました。
Step 4
強制執行の現場支援
その後、裁判所の執行官が、対象者が新たに設立した会社の事務所へ強制執行に向かうことになりました。強制執行は、対象者が現場にいなければ手続きが滞り、日程の再調整を余儀なくされます。そこで当社は、執行官の訪問予定日の早朝から対象者の事務所を張り込み、対象者が在室している時間帯を把握して執行官側に伝達。空振りのない段取りを実現しました。
判決を得ることと、実際に権利を回復することは、別の問題です。当社は、証拠の収集から執行の現場まで、一貫して依頼者を支援します。
事例②
退職者からの不当な残業代請求に対する反証
事案の概要
退職した管理職から、長時間労働を理由に高額な残業代を請求されました。依頼者は請求内容に強い疑問を持っていましたが、当該人物の勤務実態を客観的に示す記録を保有していませんでした。
調査のポイント
「働いていなかった」ことの立証は、「働いていた」ことの立証よりも困難です。しかし端末には、稼働していなかった時間そのものが記録として残ります。
当社の調査対応
貸与していたPCおよびスマートフォンについてフォレンジック解析を実施しました。PCの起動・終了ログ、ファイル操作履歴から勤務実態を時系列で可視化した結果、出勤の報告がなされている日にPCが一切稼働していない日が複数存在すること、また勤務時間内に私的なWeb閲覧が繰り返されていたことが確認されました。解析結果は、時系列表と根拠データを添付した報告書として提出し、依頼者の代理人が請求への反論資料として使用しました。
調査料金
料金の目安
基本解析(端末1台)
¥600,000~
対象端末1台の保全・解析および報告書作成。論点が限定された案件、個人のお客様の案件。
法人不正調査
¥1,500,000~
情報持ち出し、横領、勤務実態の検証など、法人案件における標準的な解析範囲。
複合調査(解析+現地調査)
個別お見積り
複数端末の解析に、現地確認調査・行動確認・人物特定・執行支援を組み合わせる案件。
※ 費用は、解析対象の台数、データ量、暗号化・破損の有無、現地調査の規模により変動します。正式なお見積りは、ヒアリングのうえご提示いたします。
※ 現地確認調査・行動確認・張り込みの費用は、別途、国内調査の料金体系に基づきます。
※ 料金はすべて税別です。諸経費には消費税がかかりません。お支払いは、クレジットカードやPayPalを通してオンラインで可能です。
「触らないこと」が、最大の保全策です
デジタル証拠は、時間の経過と操作によって失われます。ご相談の前に、次の点にご注意ください。
- 対象端末の使用を直ちに停止し、そのまま保管してください(電源の入切やアプリの起動だけでも、痕跡は上書きされます)
- 初期化・リセット・OSアップデートは行わないでください
- 社内の担当者による「自力での確認」は避けてください。操作の履歴が残り、証拠としての価値が損なわれるおそれがあります
- 退職者から返却された端末を、すぐに初期化して再配布しないでください
判断に迷われる場合は、端末に触れる前にご相談ください。初動の数日が、結果を大きく左右します。
よくあるご質問
よくあるご質問(FAQ)
削除されたデータでも復元できますか?
端末の種類、削除からの経過時間、その後の使用状況によって異なります。完全に上書きされている場合は復元できません。一方で、通話履歴、接続履歴、キャッシュ、変換履歴など、本人が「消したつもり」でも残存している情報は数多く存在します。まずはご相談ください。
個人所有のスマートフォンも調べられますか?
解析の対象は、原則として依頼者が所有権を有する端末です。会社が貸与した携帯電話・PC、および会社所有の車両の記録装置は対象となります。個人所有の端末については、本人の同意、または裁判所の手続きを前提とします。当社は違法な手段による情報取得は行いません。
解析結果は裁判で証拠として使えますか?
原本の同一性を保った状態で複製(フォレンジックイメージ)を作成し、その複製上で解析を行います。解析の手順と担当者を記録し、証拠説明書の別紙として使用できる形式で報告書を作成します。必要に応じて、依頼者の代理人弁護士と協議しながら進めます。
従業員本人に知られずに進められますか?
貸与端末の回収方法を含め、事案が露見しにくい進め方をご提案します。実際に、対象者が在職している段階で調査を完了した事例も複数ございます。
どのくらいの期間がかかりますか?
端末1台の解析であれば、保全から報告書の提出まで、おおむね3〜4週間です。現地調査を伴う場合や、複数端末を対象とする場合は、案件の内容に応じてご案内します。緊急性の高い案件はご相談ください。
就業規則の整備が不十分でも依頼できますか?
ご相談ください。会社所有物の取扱いに関する規程の有無は、後の手続きにおける主張の強さに影響します。現状を確認したうえで、収集した証拠が有効に機能する形の調査設計をご提案します。
解析だけ、または現地調査だけの依頼も可能ですか?
可能です。ただし、両者を組み合わせることで証拠の質が大きく向上するため、事案の内容に応じて最適な構成をご提案します。
海外の本社や顧問弁護士に提出する必要があります。
英文報告書に対応しています。当社は海外の法律事務所・保険会社を主要な顧客とし、World Association of Detectives(WAD)および Council of International Investigators(CII)に加盟しています。
復元の限界について
「必ず出てくる」とは、お約束できません
削除されたデータが常に復元できるとは限りません。アプリの削除から時間が経過している場合や、その後も端末が長期間使用され続けた場合、データが完全に上書きされていれば、復元は不可能です。当社は着手前の段階で、対象端末の状態から見込まれる範囲を率直にご説明します。
また、報告書には、何が確認でき、何が確認できなかったかを明記します。「見つからなかった」という結果もまた、調査を尽くした記録として、後の手続きにおいて意味を持ちます。
ご依頼までの流れ
ご依頼までの流れ
1
無料相談
電話やメールでご状況をお聞きします
2
見積もり
案件に応じた個別お見積りを提示します
3
ご契約
契約書・請求書を発行してご契約します
4
調査着手
調査対象の情報をもとに調査を開始します
5
最終報告
調査経過と結果を記録した報告書を提出します
免責事項
本サービスは、依頼者に対して調査の実施とその結果の報告を提供するものであり、特定の結論・結果を保証するものではありません。調査の結果は、案件の性質、情報の残存状況、対象者・対象法人の所在状況によって異なります。調査着手前に、担当者より見通しを率直にご説明いたします。
当社は、公安委員会に「探偵業開始届」を提出した届出業者であり、探偵業法および個人情報保護法をはじめとする関連法令の範囲内で業務を行います。差別につながる調査項目、および違法な手段による情報取得は、いかなる依頼者・目的であってもお受けしておりません。