インフォグラフィックで見る行方不明者問題:失踪者が増え続ける日本と海外諸国との比較

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大切な人を取り戻したくて伸ばした左手

この記事では、日本と海外諸国の失踪者について詳細に解説しています。実際に古い友人や生き別れの家族など、探したい人物がいる場合にできる、人探しの方法はこちらの記事をご覧ください。

年代別で見る行方不明者数・過去5年間の比較

Japan PIの代表である小山は、東京を中心に、28年にわたり探偵業務を続けてきました。調査ごとの依頼件数は時代によって増減しますが、人探し調査業務の依頼件数は、一貫して増加傾向にあります。

警察庁の最新データによると、平成26年から30年の間に、日本全体の年間行方不明者数は81,111人から87,962人、人口10万人あたりで見ると、600人から661人と増加しています。世界でも有数な治安の良さを誇るこの小さな島国で、なぜ毎年行方不明者が増え続けているのでしょうか?

その答えは、年代別の統計結果をクローズアップすることで見えてきます。どうやら、2018年から過去5年間に、9歳以下の子ども、20代の若者、80歳以上の行方不明者数が特に多く増加傾向にあるようなのです。

幼い子どもの行方不明者が増えている理由

上のグラフは、警察庁の統計データを元に、平成26年から30年の全国の年間行方不明者の届出数を、それぞれの年代別の総人口10万人あたりの数字で算出したものです。9歳以下の子どもの失踪者は、他の年代グループに比べて少ないですが、80歳以上に続いて増加率が大きいのが分かります。

同統計結果によると、ほぼ半分近くのケースが家庭関係に起因しているようです。実際小さな子どもの場合は、親の都合の夜逃げに巻き込まれたり、片親の連れ去り事件のパターンが大半です。

子供の連れ去り問題

国際結婚の夫婦間で日本人の母親が子供を連れ去る事件が国際問題となり、日本政府は2014年にハーグ条約への調印を余儀なくされました。離婚後母親だけが子供を育てるのが当たり前と言う日本の慣習は徐々に崩れつつあります。また、共同親権制度がなく、親権のない親の面接交渉権が保護されない日本の法制度にも批判が集まりつつあるのが現状です。

そうした風潮の中、今月、民事執行法の中で、子供の連れ去り問題に対する強制執行の法律改正が行われました。

以前であれば、片親の子供の連れ去り問題では、捜索願が出されにくかったり、警察が受理を拒否したりするケースがありました。上記のような社会情勢の変化によって、片親の子供の連れ去り問題も、失踪事件の一つとして認知されるようになっています。それが、9歳以下の子供の失踪事件増加の一因と考えられます。

小児性愛者性犯罪者による誘拐

また中には、小児性愛者の犯罪に巻き込まれたケースも少なからずあります。

近年、小児性愛者による誘拐殺人事件の増加も注目を浴びています。これらの犯罪者のターゲットは9歳以下の子どもだけでなく、12歳くらいまでの子供も含まれることがあります。よって統計データの9歳以下か10歳以上かという区分けでは、性犯罪者による誘拐事件に限った失踪者の増減は判然としないところがあります。

小児性愛者や性犯罪者の人口に対する割合は、昔から、さほど変わっていないと思われます。しかし、以前であれば、子供の将来を考えて、被害にあっても被害届を出さなかったケースも目立ちました。昨今は、犯罪被害に泣き寝入りせず、積極的に告発する傾向が高まっています。こうした背景も子供の失踪件数の増加の理由の一つかもしれません。

高齢者の失踪者数の増加

高齢者の失踪者の増加は、高齢化社会の進行で高齢者の数が増えたことと、核家族化が徹底的に進行したことが原因でしょう。認知症の高齢者が家を飛び出すと、自身の住所や身分を語ることもできません。ほどんどの場合は発見されて家族の元へ戻されますが、路上で亡くなってしまったり、保護施設に収容されるケースもあります。厚生労働省でも行方の分からない認知症高齢者を探している家族のための専用ページが用意されています。

なぜ若者の失踪者が増えているのか

20代の若者の失踪の動機としては、仕事や人間関係の行き詰まりが最も多く、またSNSが失踪しやすい環境を作っていることも影響しているでしょう。

そして日本には、低料金で宿泊できるインターネットカフェが全国どこでも利用できます。これによって、10代や20代の若者が家出しやすい環境が整ったと言えます。

若年層で失踪しやすい人物の特徴としては、経験上、社交性があまりなく、内向的なタイプの人が多いです。例えば、ゲームや漫画が趣味の人も多く、そういう人にとっては、ネットカフェは辛い現実から逃避するのに最適な環境と言えます。

日本と海外の先進国の年間行方不明者数の比較

では、海外と比べるとどうでしょう。今回は日本と社会的・経済的な状況が近い先進国12か国と日本を比較してみました。

各国の最新年間行方不明者の届出数をそれぞれの国の人口10万人あたりで計算した結果が以下のグラフです。(こちらのエクセルファイルから詳しいデータと参照元サイトがご覧いただけます。国によっては、正確な数ではなくおおよその数しか公開していない場合もあるため、これらの数字は大まかなものとなっております。) 

イギリスでなぜ失踪が多いか

 

上のインフォグラフィックでは、イギリスのグラフが飛び抜けているのが目立ちます。

イギリスは、世界第5位の経済力を持つ成熟国家です。それゆえ、日本が抱えるのと似たような社会の闇や問題を抱えています。

まず第一に、イギリスでは、人口の高齢化が進んでいるのに、介護設備や介護士の供給が追いついていない問題があります。Brexit(イギリスのEU離脱)で、EU諸国から、賃金の安い労働者の雇用が困難になったことも、介護関係者の数が減少した理由の一つと言われています。このことが高齢者の失踪の増加を助長している可能性があります。

また、イギリスでは2009年、メンタルヘルスサービスへの費用が大幅にカットされました。専門の看護師の数は46,155人から39,358人に激減、そして病院の受け入れ可能な病床数は30%減少しました。イギリスのNPO法人、Missing Peopleによると、行方不明者の80%が何らかの精神疾患を抱えているといいます。イギリスでも日本と同様に、学校や職場でのいじめ、借金などのストレスを抱えている人が多いのです。また、全体の3分の2は夫婦・恋人関係の問題や、金銭問題、資産問題等で自らの意思で行方をくらましていると言われています。そして、それらの人の中には自殺者として発見されるケースも多くあるようです。

英国家犯罪対策庁(NCA)によると、15歳から21歳の行方不明者のケースでは、そのほとんどが、家庭環境に満足していなかったり、身の危険を感じたりして自ら逃げ出すのだといいます。施設に入っている子どもは特に失踪する確率が高いようです。

そのような故意の失踪が起きる傍らで、性犯罪やギャング抗争に巻き込まれるケースも起こっています。また、行方不明者のリストの中には身元不明者も多く、その中には、乳幼児の失踪、親が自らの子を殺害する子殺し、移民や外国籍の行方不明者も含まれています。

英米カナダオーストラリアなどの失踪者

英米カナダオーストラリア等英語圏の国では、イギリスの例にあるように、成熟社会がもたらす社会問題に起因する理由に加え、深刻な誘拐事件が関係しているケースも少なからずあります。

例えば、油田開発や資源開発で、中東や中南米の渡航危険地帯にエンジニアが派遣され、現地のテロリストなどに誘拐されるケースです。アラビア海で原油を輸送するタンカーの多くが、ソマリア人の海賊に身代金誘拐される事件も多発していました。

そのような背景から、欧米の英語圏諸国では、海外駐在員への誘拐身代金保険(K&R = Kidnap and Ransom Insurance)があったり、武装警備会社(プライベートアーミー)がいたりします。

アメリカでは、子供の家出や子供の連れ去り、夜逃げ等の失踪も多数あります。その一方で、アラスカ州やオレゴン州等、未開の山岳地帯が残る州では、現地の子供やアウトドアスポーツの旅行者が、遭難して、失踪する事件も多くあります。ラスベガスがあるネバダ州では、金銭強盗事件に巻き込まれた失踪が目立っています。アメリカでは、子供の通学時、必ずスクールバスが送迎します。日本のように、子供や学生が自分で通学することはほぼありません。

海外諸国と比べて行方不明者数が少ない日本

他の先進諸国と比べると公的な行方不明者数が圧倒的に少ない日本ですが、以下のような案件が行方不明者の総数に反映されていない可能性もあります。

  • 片親の子供の連れ去り案件
  • 成人の夜逃げや蒸発

子供の連れ去り案件の多くは、連れ去った親が虚偽DVのDV支援措置を濫用している為、警察では捜索願を受け付けず、行方不明者として扱われることがありません。また、成人の蒸発や夜逃げの場合も行方不明者の総数に反映されない可能性があります。

まず、警察への捜索願は親族しか出すことができません。更に、成人の蒸発や夜逃げの場合、捜索願が出されても、特異行方不明者(事件・事故・緊急性のある案件)として扱われず、実際の捜査活動は行われません。夜逃げや家出など、本人が自分の意思で失踪し、事件性がない案件の場合、警察では一般家出人として分類されます。職場の同僚や友人等が行方不明を心配していても、親族以外からの捜索願が受理されない問題もあります。また、親族が心配していたとしても、捜索活動をしてもらえないということで、捜索願が提出されない行方不明者も相当数あるものと思われます。そういう意味では、日本の失踪者数が諸外国に比べて本当に少ないとは言い切れない側面もあります。

人探しの方法ーもしあなたの大切な人がいなくなったら

日本には厳格なプライバシー保護法があるため、蒸発してしまった人や故意に失踪した人を探し当てるのは非常に困難です。他の先進国、例えばアメリカなどとは異なり、公的な行政記 にアクセスし捜索を行うのはほとんど不可能です。そういった失踪のほとんどが民事的問題であり、民間の調査目的では、公的期間が個人情報を開示することはありません。

刑事捜査であれば、以下の照会が可能です。

  • 携帯電話の位置情報履歴
  • 防犯カメラ解析(路上、コンビニエンスストア、駅、空港、港、商業施設、タクシー車内)
  • 銀行キャッシュカード使用履歴
  • クレジットカード使用履歴
  • 消費者金融の利用履歴
  • 道路のオービスの通行履歴
  • 郵便物受取人情報サーチ
  • 公共料金契約者情報サーチ
  • 携帯電話契約者情報サーチ
  • パスポートの出入国記録(入管記録)

自殺願望のある可能性がある人や誘拐事件関連の失踪者に関しては、警察に捜索願を出し、特異行方不明者として 捜索を依頼するべきです。ただし、対象者が成人の場合、事件の関与や自殺等を示す明らかな状況証拠がないと、警察では特異行方不明者として扱うことをためらいます。特異行方不明者であれば、警察は、上述したような、携帯電話の位置情報や犯カメラの解析などをすぐに行います。

逆に、事件性が高い案件であるにも関わらず警察が、特異行方不明者として捜索願を受理しない場合、国家公安委員会に相談してみることも可能です。国家公安委員会は、警察の不祥事を取り締まるための内部調査機関です。

事件性がない失踪案件に関しては、民間の調査会社の助けを借りるのもひとつです。ただし、念のために警察に失踪届を出しておくべきです。失踪届が受理されていると、対象者が、職務質問や交通事故などで身分照会された時に、警察から家族などに連絡が入ります。しかし、未成年の対象者以外、警察では家族が探していることを通告するのみで、身柄を拘束することはできません。

民間の調査会社では、防犯カメラや携帯の位置情報などにアクセスする捜査権限は与えられていません。ドラマや映画のイメージと現実は違います。探偵会社が何でも調べられるという幻想を 抱かないことも、探偵会社を雇う上で、重要なことです。民間の調査会社は、例えるなら、武器の使用が制限され、素手で戦っているようなものです。その中で探偵会社は、知恵や特殊なノウハウや人海戦術など、地味であっても確実な活動で失踪者の捜索に従事しています。

案件によっては、特集データにアクセスできる裏技が使える状況もあります。探偵会社へ依頼するときは、何の情報にアクセスできるのか、どのような調査手法を行うのか十分に打ち合わせをするのが賢明です。成功確率を合理的に判断し、リスクも認識した上で、冷静にご依頼されることをお勧めします。

Japan PIでは、日本国内・国外を問わず人探しを承っております。人探しが必要な方のために、目的別の調査方法や、自分でできる簡単な方法、大まかな料金もまとめています。プロの探偵への依頼が必要かどうかの判断も含めて、まずはご自身の状況を整理してみてはいかがでしょうか。

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