イギリス国防省諜報情報から学ぶ訓練の重要性

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ウクライナ情勢を海外メディアからウォッチするうえで頻繁に「Train 訓練」という用語が言及される。日本では地域、武器の名称、予算の話題が多いが欧米で「訓練」は同等に重要視されている。例えば海外のタワーディフェンスゲームには自軍の訓練というのは必ずある項目だ。ベース内で十分な練習を行い、実戦で反映させることの重要さを疑似体験から浸透させている。
イギリス国防省の発表によると、招集されたロシア兵の訓練不足による誤爆や前線で万全なパフォーマンスを発揮できない状態がよく指摘される。日本人からすれば軍事はほど遠いが訓練を研修と置き換えれば社員の業績不振も思い当たる節が見つかるだろう。訓練不足が前線にどのような影響を及ぼすか考えてみよう。

■12/12 イギリス国防省Xポスト
ロシア軍は夜戦に必要な対ドローンの暗視ゴーグルと低照度カメラが不足している。日常の訓練が視察する軍上層部に好印象を与えるため日中行われることが多いため、軍内部に夜戦とその装備品の重要性が反映されていないことが浮き彫りになった。

■1/10 イギリス国防省Xポスト
年明けから1週間内にロシア軍では2回の誤爆が起きた。1回目はロシア領内の住宅街に、2回目はルガンスクの占領地内に無誘導爆弾の誤発射が確認された。このように継続的な事故の発生は不十分な訓練とパイロットの疲労によりが原因と英国防省は指摘している。

■1/20 イギリス国防省Xポスト
ウクライナ南部軍報道官によると、ドニプロ川左岸では兵站(補給, 輸送 ,管理)の点で不利にも関わらずロシア軍の撃退に成功している。この地域は本来ロシア軍が優勢であるが、作戦は上手くいかない。訓練と連携が不十分なため作戦実行の能力を発揮できない模様。

■1/30 イギリス国防省Xポスト
ロシア内ベルゴロド州の2ヶ所にて無誘導爆弾の誤発射が発生、市民が避難した。2024年内で4件目の誤爆となり異例の事故発生率だ。整備不良によるものか、パイロットの問題か公式に発表はない。しかし、この両方が原因である可能性は高く、兵の疲労と訓練不足が露呈していると英国防省は厳しく指摘している。

以上の訓練不足の事例から活用できる知恵として
1.訓練により不足している備品や弱点を管理職は把握するべき
2.社員の訓練不足は社外はもちろん社内にも悪影響をもたらす
3.訓練と休養はセットで行い、社員のパフォーマンスを高める
ではないだろうか。一方でウクライナ兵はイギリスでF-16戦闘機の操縦訓練を受け、さらにNATO加盟国であるデンマークでも戦闘機訓練を受けるなど、兵力パフォーマンスは万全だ。ビジネスでいえば、研修制度と福利厚生が該当するだろう。日本で最も研修費をかけているDMG森精機は1人当たり58万4,905円、なんと売上高1%をかけ人材育成を行っている。社員の訓練を十分に行い商戦を勝ち抜こう。

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