海外探偵依頼の5つの注意点

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日本の調査会社VS海外の調査会社

 私達は海外の個人の依頼人だけでなく、海外の調査会社の委託を受けることがあります。例えば、行動調査の場合、現場写真を海外の調査会社に送ると「Excellent!」「Great photo!」と、最上級な称賛をよくされます。反面、データ収集を中心としたデューディリジェンスやバックグラウンド調査の話になると、「なぜ調べられないのか!?」「真面目にやっているのか?」と、日本で可能な調査に関し、不満を持持たれることが多々あります。

 海外調査会社は、公開情報のデータ収集や分析に強く、日本の調査会社は、浮気調査に特化した営業形態の会社が大半を占めています。

私達は、公開情報のデータ収集にも意識して力を注いでいます。しかし、概して、日本、中国、韓国、台湾等の東アジア圏では、政府の情報公開制度がきちんと整備されてない国情があり、データ収集には限界があります。

一方で、海外調査会社にも問題点があります。今回は、日本と海外の調査会社の違いについて説明します。

日本の調査会社の強み

 行動調査とは、張り込み・尾行・撮影からなる追跡調査です。日本の場合、〝浮気調査〟が最もイメージしやすく、国内の調査会社が実施している9割以上が行動調査です。なぜ日本の調査会社は行動調査が多いか、それは「実質的に、行動調査しかできない環境」にあるからです。住民登録・犯歴・クレジットレポートなど、日本の調査会社ではこれらのアクセス権が許されていないため、全て情報を対象者の行動から割り出さなければなりません。

 行動調査でしか情報が割り出せないケースが多いため、一つでも多くの手がかりが必要となります。「移動手段は?」「何時に帰ってくる?」など、入念な打ち合わせが必要です。そのため、依頼人とのヒアリングに長けており、調査実施における段取りが良いのが日本の調査会社の強みです。

行動調査過多となった日本

 こうした経緯により、対象者の行動=現場での写真が日本の調査会社のクオリティとして定着しつつあります。高性能カメラの使用、写真と描写の量の増加が調査会社の競争力となりました。

 しかし、撮影量にこだわるあまりに、本来必要ではない写真や描写が報告書で記載されるようになっています。数増しされた写真や描写とは、裁判での有効性や証拠性にあまりにも乏しく、「形骸的な量」でしかありません。むしろ、本来重要とされる証拠の効力が薄まり、弁護士にとっては使いづらく、探偵社の自己満足になってしまいます。例えば、本人の動向を説明するにあたり、「本人は新宿駅に到着した」というのは必要です。しかし、「本人は改札を通過」「本人は新宿駅7番出口を出る」など、そんな写真や描写が必要でしょうか?本人の不正行為を証明するにあたり、そこに注目する裁判官や弁護士は皆無です。

 一方で、聞き込み調査や公開情報の確認は年々廃れていきました。聞き込みで即決に結果が出てしまうと、行動調査による高額な収益を得られないからです。聞き込みにより瞬く間に済んでしまうケースに対し、「対象者に察知される可能性がある」と日本の探偵社は言い訳します。

ライセンス制による海外の調査会社の強み

 私達は日本の行動調査をベースとしていますが、どちらかと言えば、私達の撮影量は多くありません。それでも、実際に委託した海外の調査会社に写真を提出すると、1回目は写真の量や画質にとても満足していただけます。しかし、2回目は「写真はもういいから、データ取得をしてほしい」「あとは聞き込みで確認してほしい」と要求されることが多々あります。海外の調査会社は証拠と真相の解明に非常に実利的です。それは海外の調査会社が「ライセンス制」により運営している点に起因があります。

 原則、海外の調査会社の大半以上が「ライセンス制」です。ライセンス取得に際して、軍・警察・大学など、調査に携わる機関において3年程度の研修が必要で、犯歴も当然チェックされ、適正を厳しく問われます。海外調査会社はこの過程を経て、他人の動向・経歴・情報を知る資格を得ることができ、金融会社のクレジットリポートや公的機関での住民登録や犯歴のチェックが可能なのです。

 いわば、海外では士業と同等の扱いで、「民事トラブルのドクター」のような、信用力の高い存在です。海外調査員とのジョイントにより、海外現地での聞き込みをすることがありますが、現地調査員がライセンスを取材者に見せると、とても協力的に証言してくれたことは非常に印象的でした。それ程、ライセンスによる調査員とは信用力が高いです。

 結論、信用力のある者の報告であれば、写真の過度な量を必要としません。写真がなくとも、「私達はそれを確認した」という描写により、証明できる場合もあります。ライセンス協会の管理下にあるからこそ、不必要な行動調査や営業もすることなく、最短で結果を出す、行動調査に捉われない実利的な調査手法が主流となります。例えば、実態のわからなかった対象の居宅が判明すれば、損害賠償や訴状の送達先を目的に住民登録から実家・親族、これらルーツを調べます。結婚を考えている相手への調査であれば、警察署での犯歴確認だけでなく、友人・勤務先での風評確認も行います。ライセンスを提示する公開的な調査だけでなく、対象に察知されないカモフラージュの覆面調査も多彩です。

海外の調査会社の弱点とは?

 信用力が高すぎる、調査環境に恵まれ過ぎていることは弊害もあります。信用力が高すぎるため、依頼人は「氏名・生年月日・顔写真1枚」など、わずかな情報しか提示せず、小量の情報で何とかなると調査会社へ依存状態となってしまいます。私達日本の調査会社は、不倫なのか保険なのか、どのような目的の調査であるか把握しなければなりません。写真と実在が違うため数枚の写真が必要なケースもあります。しかし、当の調査会社はプライドを張ってしまい、多くの情報を依頼人から聞くことを恥のように感じ、必要な情報を依頼人からヒアリングしない場合があります。

 最も多い例を挙げましょう。海外の調査会社が現地の保険会社の依頼を受け、日本国内の相続人を捜索するため、私達に調査を委託することがあります。しかし、調査会社側は相続人の氏名をローマ字のみで控えることしかせず、私達に相続人の捜索を委託します。これでは漢字がわからずに調査できません。私達は依頼元の保険会社へ漢字や遺書などの資料を確認するように要請しますが、なぜか現地調査会社は依頼元に再ヒアリングすることを拒みます。海外調査会社の弱点は「お役所体質」「大企業病気味」な傾向を持つところです。したがって、私達が海外の調査会社に提携・委託する際は、このような難点がなく、依頼人と入念な打ち合わせをする調査会社を徹底して選定しています。

日本×海外によるハイブリッド調査

 まとめますと、日本の調査会社はライセンスがないため調査実施に困難な条件が多く、依頼人との打ち合わせや調査実施の段取りが上手く、社会的信用力が低いため量的主義の行動調査ばかりになっています。海外の調査会社はライセンス制や聞き込み調査の導入により得られる情報量は多いですが、調査環境が優れ過ぎているため調査会社と依頼人の距離がかなり離れています。

 私達Japan PIは日本国内で主に調査を実施しているため、日本の行動調査をベースとしていますが、海外調査会社提携の経験を活かし、行動調査からの聞き込み調査も導入しています。例えば、訴訟・賠償目的の勤務先調査の場合、対象者が施設に入った際、聞き込み調査により就業体系・役職をを判明するようにしています。

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